日系IT企業から外資系IT企業へ転職してスキルも年収もアップしたくまたです。
この記事では初めて外資系IT企業へ転職を考えているかたに向けて、転職の流れ、注意点、準備すべきことをまとめました。
全体の流れを知って、転職活動の計画を立てるときに役立てていただけたらうれしいです。
インフレで物価はどんどん上がっていくのに、給料が上がらないとわかっている会社で働き続けたらどうなるでしょう?出ていくお金だけどんどん増えるのですから、生活は貧しくなっていくだけですよね。
趣味に使えるお金が出せないだけじゃなくて、家族旅行にも行けない、子供の学費も出せない、老後資金なんてとても無理。。。
そんな時代になってしまいました。
年功序列で基本給がちょっと上がるくらいでは、食費や光熱費の値上げはカバーできません。
欧米同様、転職で年収を20%、30%上げていく時代になったのではないでしょうか?
僕も上がらない年収、スキル、会社の将来性への不安をなんとかしたくて外資系ITにチャレンジしました。
もちろん最初はわからないことだらけ。
英語も読み書きがなんとかできた程度。
ビジネス英会話は苦手でしたし、海外の外国人相手にプロジェクトを回したり、契約交渉したりなんてとてもできませんでした。
そんな僕でも一歩踏み出したおかげで、
・日系では経験できなかった大規模なグローバルプロジェクトを経験し、海外人脈もできた
・実績をもとに再度転職して日系企業に勤めていたときの年収は5年足らずで3倍に
という期待以上の結果を手にしています。
日系企業で経験を積んだ経験や実績に高校レベルの英語ができればチャンスは広がります。
この記事で疑問点や不安を消して、ぜひ挑戦してください!
日系から外資系ITへの転職はむずかしい?

結論から言うと、IT未経験で外資系ITへの転職は難しいですが、IT経験があれば外資系ITへの転職は十分可能です。
なぜなら外資系とはいえお客さんはほとんどが日系企業で仕事で使う9割以上は日本語。

ビジネス英会話がペラペラ出ないと外資系ITでは働けないなんていうのは都市伝説です。
ただ社内文書の多くが英語ですから英語の読み書きは必須になるんですが、Google翻訳やDeeplといったAI翻訳サービスに品質はめちゃくちゃ高いので、なんとかなります。
なので、英語が理由で外資系ITへの転職を躊躇っていた方もぜひ積極的にチャレンジしてください!
外資系は中途採用中心で即戦力が求められる
外資系は職種・業界を問わず中途採用が中心です。
理由は2つ。
新卒は戦力として立ち上がるまでに2〜3年はかかりますよね。
ベンチャーや社員が100人以下の小さな会社では売り上げに貢献しない新卒を雇う体力がありません。
もう一つの理由は、ほとんどの外資系は「ジョブ型」の人事制度・組織づくりになっているからです。
社員は「Job Description(通称JD)」という文書で役割ごとに業務範囲と役割、求められるスキルが定義されていています。
このJDは求人情報に概要が説明されていますから、希望する会社の採用情報でチェックしてみてくださいね。
退職者が出て空きボジションが生まれたり、新しいポジションができるとこのJDに従って採用します。
会社組織という仕組みの中で社員それぞれが果たす役割がはっきりしていますから「ゼロから育てる」ことはしません。
退職や新しいポジションに対して「必要なスキルと経験を持った人に担当してもらう」必要があるので、即戦力である中途採用が基本になるというわけ。

もちろん、外資とはいえ社員数が数百〜1,000人を超える規模になってくると新卒を採用する会社もあります。
とはいえ、個々の会社ごとに仕事のブロセスや要求は異なりますから、その範囲において入社後のトレーニングは実施されますから安心してください。
外資系の試用期間は大体3ヶ月〜半年程度。
よほどパフォーマンスが悪くない限りは正式採用となります。
外資系IT企業は常に人手不足。チャンスは十分にある
こちらの記事でも解説している通り、日本のIT業界は常に人手不足です。
大手日系IT企業も採用を増やしているため、外資系IT企業はいい人材を欲しい時に採用できずに苦労しています。
特にITスキルがあって、経験もあって、英語もできる人材はとさらに少ないので、バイリンガル・エンジニアの付加価値・希少価値ともに上がり続けています。
つまり、ITスキルと経験があるならあとは英語力をつければ市場価値が一気に爆上がりするということ。
「英語ができないと生涯年収で5千万円以上損をする理由とおすすめ英語学習法」でも解説している通り、生涯年収が数千万〜億単位で変わることもあります。

僕も日系ITで働き続けていた場合と比較すると、この5年で6,000万差がついています。
英語ほど投資効果の高いスキルはないと断言できます。
英語は嫌いじゃないけど必要ないから今まで勉強しなかったというそこのあなた!
こちらの記事もぜひ参考にして英語にチャレンジしてみてください。
真面目に人生変わりますよ!

求人が出るタイミングがあるので、転職活動のタイミングを合わせよう
日系企業のほとんどが4月始まりですが、外資系は12月、1月、9月など会社の文化や国によって違います。
予算の確定する時期、余る時期も異なるので、それぞれ採用のタイミングも異なることになるんです。
つまり、働きたいと思う会社が決まっているなら、その会社の年度の始まりや予算が決まる時期を知っておくと退職のタイミングを合わせやすくなります。
即戦力を求めるからこそ、採用が決まったらできるだけ早く入社して欲しいと思うのが当たり前。
それなのに退職のタイミングがずれ込んで、3ヶ月先しか退職できないなんてことになればせっかくのチャンスが無駄になりますよね。
今の仕事のやめ方、タイミングと次の仕事の開始時期の目処は具体的に考えておくべきポイントです。

退職準備はしっかりと
一般的に退職は1ヶ月前に伝えればだいたい問題ないはず。
でもポジションや担当している仕事の内容によっては引き継ぎやお客様への挨拶まわりに時間がかかりますよね。
そして当然優秀であればあるほど引き留めも。
性格的に言い出せない、上司からのハラスメントが怖い、しつこい引き留めにあう可能性が高いなど自分で解決できない悩みがあれば退職代行や弁護士への相談も考えておくことをおすすめします。

外資系ITに転職するメリット

ここでは外資系ITへ転職するメリットとデメリットを解説します。
僕はリターンがリスクを大きく超えるならチャレンジするタイプですが、リスクを最小限にしてそこそこのリターンで満足できる人もいるでしょう。
どんな人生を歩みたいのかという人生観や価値観も関係しますので、妥協できることできないことを見極めながらメリットとデメリットを評価してみてください。
外資系ITへ転職するメリット=手に入るものは次の4つです。
・年収アップ
・スキルアップ
・グローバルな人脈
・実務で使える専門分野の英語力
順番に解説していきますね。
転職条件交渉のコツについては次の記事も参考にしてくださいね。

年収アップ&ドル資産が手に入る
外資系ITへ転職する魅力の最たるものは年収アップです。
僕の場合で、1回の転職で大体30%〜40%年収が増えました。
また、多くの外資系で社員持ち株制度を利用できます。
会社が海外の証券会社に口座を開いてくれますし、10%〜15%程度市場価格から割り引いて購入ができるので、リスクが低くかつドル資産が手に入るので、資産形成にも役立ちます。
スキルアップ
IT業界で働いたことのある方なら肌で感じ理解していると思いますが、最新IT技術は海外で生まれ、トレンドとして日本にやってきます。
まるで江戸期の黒船のように。
つまり、外資系に身を置くことで最新のテクノロジーに触れる機会、実力さえあれば最新のテクノロジーを開発する側に立つチャンスが手に入るということ。
あなたの関わったテクノロジーが世界でブームになるんです。
ゾクゾクしませんか?
これは日系企業では得難い魅力ではないでしょうか。
海外の人脈ができる
最先端のテクノロジーにいち早く触れることができるということは、それを作っているエンジニアとの人脈を作る機会もあるということです。
また普通に働いていても海外の優秀な人たちとのコネクションを作る機会はたくさんあります。
そうした海外の人脈から仕事を紹介されることだってありますから、将来的に海外に移住して働きたい、起業したい人には入口としてとても魅力的な環境です。
実務で使える専門分野の英語力が身につく
海外の最新のテクノロジーをそれを作った優秀な人から学ぶ時は当然ですが、英語です。
つまり、実務で使える専門分野の英語を学ばなければならない環境で働くということ。
逃げ場はありません。
だから身につくのです。
必要がなければ.脳は覚えようとしません。
生き残るために必要なものは、貪欲に覚えるのが脳です。
語学も技術も自分を追い込むことで気がついたら身についてしまった。
そういうものだと僕は思います。
外資系ITに転職するデメリット

大手日系企業だからといって年功序列・終身雇用を維持できる時代ではなくなりました。
トヨタだってパナソニックだって黒字リストラをする時代です。
とはいえ外資系ITならではのデメリットもあるので、3つほど解説します。
日本法人が小さいと日本支社ごとリストラされる
これは社員数が50人以下の規模の外資系IT企業にありがちなパターンです。
日本市場での業績が思うように伸びずに見切りをつけて、会社ごとリストラされるパターン。
1,000人を超える規模でも部門単位で組織がなくなる、なんてこともよくありました。
「パッケージ」と呼ばれる割り増しの退職金を支払ってクビにする社員と和解するのですが、外資系ITのベンチャー企業はこういったリスクが高いことは覚えておいてください。

設立まもないベンチャー系の外資系IT企業はハイリスクな分、ハイリターンだな、とは思いますね。
あなたが受け入れられる金銭的・キャリア的リスクがどの程度なのかを考えておくことが重要です。
外国人上司と合わない場合はクビになるリスクが高くなる
外国人上司との相性は、会社規模の大小に関わらずあり得るデメリットです。
外資系企業で上司が外国人の場合、気に入られないとある日突然クビになるということは十分にあります。
あなたが会社にとって重要な存在であり、あなたの退職が業績に「大きく」影響するならこのリスクは少なくなりますが、日系企業に比べて上司の裁量範囲がかなり大きいことは覚えておいてください。
「外資系で出世する上司との付き合い方。トクする7つのノウハウ」でもまとめていますので参考にしてください。
上を目指すなら上級ビジネス語力が必須
これはデメリットというより「チャレンジ」でしょうか。
メリットの裏返しですが、外資系で管理職や経営層になりたいという人にとって上級ビジネス英語は欠かせません。
上司がほとんど外国人になりますし、地域本社、グローバル本社へのホウレンソウは全て英語になるからです。
目指すゴールが上級職なら、ビジネス英会話力アップは必須条件になりますからあきらめて勉強しましょう。
外資系IT転職完全攻略4つのポイント

僕は日系IT企業で10年働いた後に外資系IT企業へ転職しました。
日系IT企業でも外資系のお客様を担当していたのでなんとなく分かったつもりでいましたが、いざ自分の転職となると次から次に湧いてくる疑問。。。例えば、
・履歴書って英語?どんなフォーマットで何を書くの?
・福利厚生なんてないって聞いたけどほんと?
・使用期間中にクビになることも多いって聞いたけどほんと?
・そもそも外資系ITの求人情報ってどこで手に入るの?
などなど。
この中でも外資系ITへの転職活動で特に大切な次の4つのポイントを解説します。
① 求人情報
② 応募書類の準備
③ 面接最作
④ 英語対策
① 転職エージェントを徹底的に活用して質の高い求人情報を手に入れる
転職で一番大切なことは質の良い求人情報を手に入れること。
最近は業界・職種に特化した転職エージェントがたくさんありますので、その中から外資系IT企業とのコネクションがあり、実績もある転職エージェントを選ぶべきです。
企業が外資系なら転職エージェントも外資系が増えてきています。
個人経営もあれば数人で経営する小さなエージェントも多いのですが、実績や実力がわかりにくくて当たり外れが激しいというデメリットがあるので外資系への転職が初めてという方にはお勧めしません。
外資系IT企業に強くてお勧めできるのは次の3つ。
<転職エージェントを挿入>
相性のいい転職エージェントの担当が見つかればその人はあなたにとって最高のキャリアアドバイザーに。
求人の背景や目的、企業の求める人材像など求人情報には書かれていない裏の情報も手に入りやすくなります。
転職エージェントには企業でよく聞かれる質問や面接官の情報だけではなく、転職活動を有利に進める貴重なアドバイスがもらえたり、年収交渉など転職条件の交渉も代わりにやってくれます。
それゆえに担当者との相性が重要。
あなたの経歴・キャリア・希望と企業側の要望と人材像を理解した上で、おすすめの求人を紹介してくれるでしょう。
そうした頼れる担当者は一度限りの求人紹介担当ではなく、これからのキャリアアドバイザーとして生涯お付き合いできる貴重な人脈になるはずです。
先ほど紹介した3つの転職エージェントにはすべて登録して、ぜひ自分にあう担当を探してみてください。
② 応募書類って何が必要?書式は?書き方は?
文房具屋さんやコンビニで売っている履歴書を買ったことのある人も多いでしょう。
日本の会社へ就職・転職するときに履歴書で悩むことってあまりないと思います。
でも英語の履歴書って売ってないんですよね。
実はネットで探せば有償・無償で色々手に入るんです。
僕はPintarestで探してネットで購入しました。

「pintarest resume」で検索するとたくさん出てきますよ。
サンプルもついているものが多いのでぜひ探してみてください。
価格は大体1,000円〜2,000円くらいで、職務経歴も含んでいます。
自己Rや経歴・実績のアピールなど書く内容自体はそれほど変わらないのですが、書き方=書式は変わります。
一部の外資系企業では日本語の履歴書で受け付けてくれるところもありますが、基本は英語版を求められますし書き方に注意も必要。
先ほど紹介した転職エージェントのサイトにも情報があります。
転職相談の際に担当者にアドバイスももらえたり、事前のチェックもしてくれますので、それほど心配しなくても大丈夫ですよ。

外国人が自己アピールや経歴などをどんなふうに書いているのか知りたいなら、Linkedinで外国人の方のプロフィールをチェックしてみてください。
結構勉強&参考になりますよ!
③ 面接対策
面接対策自体は日系企業の日本語の面接と大きく変わることはありません。
通常1次・2次面接くらいまでは日本人担当による面接が多いです。
ただ日本法人ができたばかりで小さく、面接については海外の人事・採用担当が統括しているような場合は1次面接から外国人と英語での面接という可能性もあります。
求人内容を確認する際に面接の段取り・相手についても採用担当や転職エージェントに確認しておきましょう。
④ 英語対策
結論、英会話が苦手でも(できなくても)読み書きができれば外資系IT企業に転職するチャンスはあります。
なぜか?
そもそもなのですが、なぜ外資系企業は日本にオフィスを置くのでしょうか?
当たり前ですが、日本のお客さんに商品やサービスを買ってもらいたいからですよね。
であれば、使う言葉は?
当然現地の言葉、日本語。
英語はあくまで社内のコミュニケーションに必要最低限でいいわけです。

僕の周りにも英語がほとんど話せない営業、エンジニア、プリセールスの人がたくさんいますよ!
でも彼らは大活躍しています。
社内のコミュニケーションはほとんどが文書やメールですからGoogle翻訳やDeeplなどを使えば十分対応可能。
あなたがITとして十分な実力と実績を持っていれば英語力は二の次です。
もし外資系で出世したい、管理職として働きたいなら話は別。
その場合は上級のビジネス英会話が必須になります。
なぜなら上司が外国人で通常は英語しか話さないから。
管理職となれば英語での電話会議は日常的にありますし、ビジネスの状況を英語で説明できなければ仕事になりませんからね。
なので、最初はITエンジニア、将来的には管理職を目指したいならすぐにビジネス英会話を初めて損はないと思いますよ。
こればかりは時間がかかりますので。。。
最終面接終わったら準備すべきこと

最終面接の手応えがあれば、次の準備を進めましょう。
ここが外資系にチャレンジするときの特徴かもしれません。
ここでは特に大切はポイント2つを解説します。
① リファレンス・チェック
② 年収交渉
採用品質を担保する手段としてのリファレンス・チェック
まず「リファレンスチェック」。
以前働いたことのある上司や同僚、知人を紹介し、そのひとからあなたの働き具合や人柄などのチェックをすることです。
通常2〜3名お願いして、そこから選ぶパターンが多いですね。
私の経験では、紹介した人全員に連絡が入ってチェックされたことはありませんでした。
電話で質問される簡単なもので、時間は10分くらいです。
リファラル専門の会社があって、そこから連絡がきます。
外資系で働いていたり外資系への転職経験があれば「ああ、あれね」ですむと思いますが、日系企業の経験しかない人はいきなりそんな電話をもらってもびっくりするだけです。
必ず事前にお願いしたい方には連絡をして、背景、目的を説明し、ご都合の良い日時の候補を2、3もらいましょう。
詳細を次の記事でまとめていますので、参考にしてください。

年収交渉
日本人が苦手とするお金の交渉。
でも外資系では入社時の交渉が年収アップの最大・最後のチャンスです。
逆に日系企業のようなベースアップや昇進時の大幅年収アップはそれほど望めません。

もちろん役員クラスになる場合は別ですが。。。
なので、最終面接〜入社手続き打ち合わせでの人事・採用担当者との条件交渉は絶対にやるべきです!
交渉ごとが苦手なら、転職エージェントの助けを借りましょう。
得意に入社ボーナスで自社株がもらえるRSUなどは重要なポイントです。
詳しくはつぎの記事を参考に。

収入が上がるとこでしか叶えられない夢もあります。
年収交渉だけは絶対にやってください!
外資系IT企業は入社してから3ヶ月が勝負!

多くの外資系では試用期間を設定しています。
大体3ヶ月〜半年程度。
よほどパフォーマンスが悪くない限りは解雇になることはありません。

僕の経験でも試用期間に解雇になって人はいませんでした
とはいえ第一印象は大切。
最初の100日でしっかりと結果を出し、社内の人脈を作って新しい仕事で貢献するために計画を立てることが大切です。
まとめ

最後にお伝えしたいことは「やってみなけりゃ何もわからない!」ということです。
僕自身、未経験で外資系ITにチャレンジしてわからないことや戸惑うことだらけでした。
でも、失敗しても死ぬわけじゃありません。
失敗も経験値になりますし、諦めずにまたチャレンジすればいいだけ。
もし国内にとどまらない規模のプロジェクトを担当したい、海外のチームと英語で仕事をしたい、海外で働きたいというはっきりした目標があるなら、ぜひチャレンジしてください!
文字通り世界が一気に広がります!
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