・転職したけど前の会社の方がよほど良かった。すごく後悔。。。
・以前勤めていた会社から戻ってこないかと誘われている。ポジションも年収もグッとアップする提案で迷うなぁ。。。
転職した後に様々な事情で元の会社に戻ったなんて話は意外とよく聞きますが、元会社の元のポジションに戻ってしまうだけではデメリットしかない場合がほとんどです。
とはいえデメリットだけでも、うまくいく場合がないわけでもありません。
この記事ではうまくいく場合といかない場合、それぞれの特徴とデメリットについて解説しつつ、どうやって失敗するリスクを減らせばいいのかや失敗しない転職候補の選び方のコツを解説したいと思います。
※「どう考えてももう一度転職活動するしかない」なら「目的別おすすめ転職エージェントランキング【転職成功率を上げる組合せ方】」も参考にしてください。
出戻り転職にも2つある
転職に失敗して戻りたい場合
まず、転職したものの、社風が合わなかったり聞いてた処遇と異なったり、元の会社の良い点に改めて気づいて戻ってくる場合について解説します。
このパターンの場合、通常は円満退社していることが絶対条件です。
仕事から逃げるようにやめてしまった場合、そもそも戻ることは難しいはず。
運よく元の会社に受け入れてもらえたとしても、様々なデメリットがありますよ。
元のポジションに戻れるとは限らない
元の会社に戻れたとしても元のポジション、元の給与とは限りません。
これはあなたが退職した後、社内で人材が不足していれば当然中途社員を採用するからです。
また、ポジションに空きが少なく給与水準の低い仕事しかなければ当然収入も下がりますし、あなたから頭を下げて戻るわけですから、給与の交渉も難しいでしょう。
制度としてすべての社員に平等に適用される福利厚生などは変わらないと思いますが、年収やポジションは希望通りになる可能性は低いはずです。
出世・昇進が難しく、キャリアが描きづらい
転職失敗→出戻りの場合は元のレベルに戻れないばかりか、出世の道も閉ざされる確率が高くなります。
覚悟を決めて戻るべきです。
元の会社の元のポジションにもどる=キャリアをやり直すことに等しい場合が多いですし、同期たちはすでに次のステップに移っているかもしれません。
可能性がゼロではありませんが、年功序列の日系企業であればあなたが出世する「スキマ」はないと考えておくべきです。
万が一で戻るリスクも考えて、退職はできるだけ円満退社になるように準備してくださいね。
※ハラスメントや人間関係に悩んでいるなら次の記事も参考にしてください。
再度の転職がやりづらくなる
転職失敗→出戻りの場合、会社側の情けで戻してもらうことも多いと思うので、再度短期間で転職しようとした場合、相当揉めるだろうことは簡単に想像できます。
たとえ戻れたとしても、あなたが辞めた原因がそのまま残っているでしょう。
それを受け入れ、耐える覚悟ができることを徹底的に考えておかないといつかしっぺ返しを食らう日がくるのではないでしょうか。
パニックになって行動した結果さらに失敗を重ねてしまうのが人間です。
転職に失敗して戻ったけど、出戻りにも失敗したらまさに「往復ビンタ」。
そんな時は家族や友人にアドバイスをもらって、心を落ちつけましょう。
落ち着いたら、キャリアを取り戻すためのどんな選択肢があるのかをじっくり考えます。
無計画に動いてもリスクが増えるばかりですから、まずは求人情報を集めるところから再スタートする人が多数派ですね。
「目的別おすすめ転職エージェントランキング【転職成功率を上げる組合せ方】」で詳しく比較しているので参考にしてください。
円満退社後、キャリアアップを続けていたら誘われた
転職に失敗した場合とは異なり、現職でも順調にキャリアを重ねていて、それを評価してくれた元の会社から良い条件でオファーが来る場合です。
ピンポイントでヘッドハントしてくる場合と「アルムナイ」採用のように離職者やOB・OGの集まりを制度として元社員に広く門戸を開いている場合があります。
どちらの場合も、退職後のあなたの活躍を評価して声をかけてくるはずですので、次のようなメリットがあります。
現在の仕事やポジションから考えると、あなたにとっては元の会社に戻ることがデメリットになったりキャリアの後退になることもあると思います。
あくまでも選択肢が一つ増えたと考えておけばいいのではないでしょうか。
戻った時のキャリアへの影響を知っておけば、うまくいかない場合の対策も立てやすくなります。
ミスマッチ予防と同じように、キャリア相談を受けてあなたの現在の市場価値や出戻ることのメリット・デメリットを確認して、リスクを洗い出しておけばどの選択をするにしても後悔はしないのでは?
転職失敗で出戻らないための転職活動の始め方
失敗した原因分析をする
転職失敗の原因の多くは情報不足によるミスマッチです。
転職会議のアンケート調査によると転職者の1/4が転職に失敗していています。
そして転職会議のアンケート調査の結果、転職失敗の理由として挙げられているトップ3が次の3つです。
ミスマッチに関する別記事でも解説していますが、100%確認することはできなくてもある程度の状況は把握する手段がありますので、ミスマッチを避けるためには入手できる限りの情報を集めておくことがとても大切になります。
転職会議では成功している人がやっていたことについても調査していますが、参考までに紹介します。
ブラック企業を見分ける
次の転職先を選ぶ際にまた自分にとっての「ブラック企業」を選ぶことがないよう、転職活動の前に判断基準を見直しておくと、希望条件などもはっきりとして役に立ちます。
参考までにブラック企業大賞が定義する「ブラック企業とは」から定義を抜粋しておきます。
ブラック企業には幅広い定義と解釈がありますが、「ブラック企業大賞」では次のようにブラック企業を定義し、その上でいくつかの観点から具体的な企業をノミネートしていきます。
ブラック企業とは・・・・
①労働法やその他の法令に抵触し、またはその可能性があるグレーゾーンな条件での労働を、意図的・恣意的に従業員に強いている企業
②パワーハラスメントなどの暴力的強制を常套手段として従業員に強いる体質を持つ企業や法人(学校法人、社会福祉法人、官公庁や公営企業、医療機関なども含む)
参考:ブラック企業大賞「ブラック企業とは」
ブラック企業を見極める指標としては以下の点が挙げられていますが、「多くのブラック企業が上記の問題を複合的に持っているので、判断する際も総合的に判断する」ことが大切です。
・長時間労働
・セクハラ・パワハラ
・いじめ
・長時間過密労働
・低賃金コンプライアンス違反
・育休・産休などの制度の不備
・労組への敵対度
・派遣差別・派遣依存度
・残業代未払い(求人票でウソ)
こうしたブラック企業は業界自体がブラックになりやすい体質の場合もあります。
その業界がもつ平均的な労働条件や過去の例、実際に働いている人の口コミなどを調べて、自分の希望に合うかどうかを確認するといいと思います。
将来性や成長性のある会社選び方については別の記事でまとめてありますので、こちらも会社選びの参考にしてください。
転職計画=キャリアプランを立てる
終身雇用が崩れているとはいえ、短期間で転職を繰り返す人材の評価は高くありませんから、3年から長くても5年程度でキャリアアップを計画し、それを毎年見直してくのが一般的かと思います。
40代までは、次の次くらいまでを考えて、転職活動とその後のキャリアデザインを検討すべきだと感じています。
50代からは、定年後に仕事を続けるのであれば、どんな業種に就くのかを考えるヒントになるのではないでしょうか。
キャリアデザインは、それだけの価値があると思います。
「やりたいことがわからない」「求人情報じゃなくてどうやれば市場価値が上がるのかを知りたい」そんなふうに悩んでいませんか?一人で悩むと堂々巡りでいつまでたっても解決せず、時間がムダに流れてチャンスも逃します。
自分にとってベストなキャリアを作るために何をすべきか?を知りたいならマジキャリなどのプロのキャリアコーチに自己分析をしてもらって、本当にやりたいことに見つけるのもありです。
\自分の強み・弱みがわからないなら/
まとめ
ここまでの内容を簡単にまとめます。
・出戻り転職には転職に失敗して止むを得ず戻る場合と、実績を評価されて誘われる場合がある
・転職に失敗して出戻る場合、デメリットが非常に多い
・実績を評価されて声をかけられる場合はキャリアアップになる場合もあるが、自分のキャリアプランからメリット・デメリットを慎重に判断すべき
・転職に失敗して出戻る場合、プランBとして他の会社への転職を「並行して」検討しておくべき
・転職をあせってブラック企業に捕まらないよう、業界・企業研究は念入りに行う
どうしようもない場合も当然ありますが、なるべくであれば転職を失敗した時に元の会社に戻ることはおすすめしません。
そのためにも常に代替案=プランBを選択肢として準備しておくことをおすすめします。
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