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IT転職に有利な資格ってあるの?【未経験者におすすめのIT系資格と職種】

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IT業界に転職したいけど未経験だし、どんな仕事があるのか知りたい。

・持っていると有利な資格や、失敗しないための選び方などコツなんてないのかな?

・理系大学や技術系の専門学校を出ていないけど、エンジニアになれるの?

「この仕事がしたい」と思える求人を見つけても資格がないために応募できないなんてことになったら、悲しすぎますよね?

また未経験の業界に転職するなら、少しでも有利になる資格があれば知りたいのが人情です。

結論から言えば、IT業界未経験の人にとって転職が有利になる資格は、ネットワークエンジニア御用達のCCNAなど、少ないけどあります。

ただし、CCNAもインフラ系ITを目指さない人には意味がなく、誰にでもおすすめの万能な資格ではありません。

転職成功率を上げたいなら、あなたの希望する仕事にどんな能力、経験、資格が求められるのか、取得するにはどれくらいの期間や費用がかかるのかを調べてください。

やってみたい仕事で求められる資格を知らず、準備もできなければスタートラインにすら立てません。

IT系に限らず資格は取得には時間と費用がかかりますから、この記事で得た情報をもとに転職計画をチェックしてみてください。

記事の前半でIT系に求められる最低限のスキル、有利な資格について解説し、後半でIT系職種の種類を解説していますので、ぜひ最後まで読んでくださいね。

もくじ

未経験とはいえ、最低限のITスキルは必要

売り手市場が続くIT業界・IT系職種ですが、スキルも経験もない未経験者にとってはハードルは高めです。

「未経験OK」とはいえ最低限のITスキルは必要ですから、その内容を理解していないと何十社応募しても内定がもらえないことも十分にあります。

僕がIT業界への入り口としておすすめしている「サポート系のエンジニア」に求められる最低限のスキルは次の通りです。

・ブラインドタッチ

・Windowsの基本機能を仕事で問題なく使える

・マイクロソフト社のワード、エクセル、パワーポイントなどのオフィスアプリケーションを使って資料作成などが問題なくできる

しかしWebエンジニアやプログラマーを目指す場合は、上記に加えて

・プログラミング言語の知識

・プログラミング言語を使ったシステム開発の知識

・システム開発に必要開発ツール(GitHub)や統合開発環境n知識

などが必要になりますので、独学では難しいので未経験者にとってプログラマーはハードルがとても高いと考えています。

年齢によって求められるレベルが異なる

スキルレベルが最低限あったとしても年齢が30代後半以降の場合、職種によって書類審査が通らない、内定がもらえない場合があります。

ひとつがコスト、もう一つが体力(最新技術への対応力)です。

プログラマーとしての実力が高く、独立してもやっていけるレベルであれば年齢の壁は低くなりますが、30代後半に求められるのは開発業務経験とマネジメメントスキルです。

未経験で年齢が30代後半の求職者は企業にとっては投資価値が低くなってしまいます。

また、未経験である以上ほぼゼロから育てることになるわけですが、独り立ちする頃にはさらに年齢を重ねることになります。

会社にとってのどから手が出るほど欲しい経歴やスキルがなければ、内定が出る確率は非常に低いでしょう。

仕事にミスマッチがあるように、転職活動でもミスマッチは起こりますから、事前の業界・会社・職種の研究と口コミ情報を集めることに十分な時間をかけることをおすすめします。

ミスマッチ対策を知りたい方は「転職後に「失敗した!」とならないためのミスマッチ対策【転職は情報戦】」を参考にしてください。

IT系の職種、特徴、必要なスキルとは?

IT業界未経験者へのおすすめは「サポートエンジニア」や「カスタマーエンジニア」

結論から言うと、僕のおすすめは「サポートエンジニア」や「カスタマーエンジニア」です。

理由は以下の通り。

いきなり高いスキルを求められることがない

・出入りが激しいので、短期立ち上げのためにトレーニング体制が整っている職場が多い

・働きながらITの基礎が学びやすい

・給料も一般の仕事に比べたら悪くない

派遣会社によっては、基本的なITトレーニングを提供して紹介予定派遣や派遣社員、正社員へと転職を斡旋する仕組みがありますし、基本的なITスキルを学ぶコストを抑えて就職先を斡旋してくれるので、いますぐIT系に転職したいというひとには悪くないアプローチです。

どんな仕事にも言えますが、新型コロナの影響でITサポートのあり方がどう変わるかは今後のトレンドを見る必要があることは忘れないでください。

例えば、訪問修理などは通常1〜2時間くらい客先や個人宅に滞在して修理作業を行いますが、新型コロナの感染の不安を取り除くために全てメーカーの工場へ送って修理が終わったら宅配便で送るという形へ変わるかもしれません。

その分、電話サポートやビデオチャットでの遠隔サポートへの求人が増えてくる可能性もあります。

この辺は業界や職種の状況を転職エージェントなどのサービスを利用して定期的に情報を集めて欲しいと思います。

参考までにカスタマーサポート系職種からのキャリアパスを解説した記事をご紹介しておきますので、ご覧ください。

コールセンターやカスタマーサポートから始めるITキャリアの作り方

サポート系で期待できる年収は?

給与は、未経験でIT業界に入っても年収300〜400万前後は期待できます。3年経験しリーダークラスになれば500万以上も十分可能です。

また、外資系企業で上級の英語力を求められる場合は、他のIT系職種に比べて年収が低めのサポート系とはいえマネージャークラスなら1,000万円超えることも珍しくありません。

いまのあなたの実力・経験から転職したらいくらくらいの年収を期待できるのかについては、転職エージェントに聞けばすぐにわかりますから気になる方は利用してみてください。

非公開求人情報を手に入れたり自分の市場価値を知ることで転職成功率は間違いなく上がるので、転職エージェントを活用することをおすすめはしますが、使う・使わないはあなた自身のご判断かなと思います。

20代・第二新卒に特化した【マイナビジョブ20’s】、第二新卒・既卒で正社員を目指す方でITベンチャーにも興味があるなら【ハタラクティブ】、関東エリアの20〜30代向けIT・WEB系求人が豊富な【マイナビIT AGENT】、業界最大手で非公開求人も多い【doda】あたりなら、求人数も多くて質も高いと思います。

成功率を上げて効率的に転職活動を進めるための転職エージェントの組み合わせ方については「目的別おすすめ転職エージェントランキング【転職成功率を上げる組合せ方】」も参考にしてください。

「自分にはどんな仕事がむいているのかわからない」「何に価値を感じるのか見つめ直したい」という気持ちがあるなら、改めて「自分のキャリアにとって大事なことは何か」考える時間を持ってみませんか?

マジキャリなどのキャリアコーチングを活用してじっくり答えを探すことも選択肢の一つです。

>>【マジキャリ】キャリアと向き合う60日間!有料キャリアコーチング

自分では気がつかなかった市場価値のある経験やスキルの組み合わせに気がついたり、異業界や異業種への転職の可能性も広がtたり、現在のキャリアの問題点・課題も教えてもらえますよ。

ただし、どんな業界にも「ブラック企業・ブラック職種」はあります。

仕事の経験がきちんとキャリアに結びつくように、時間をかけてしっかりと情報を集め会社や仕事を選んでください。

会社選びについて記事にまとめていますので、よかったら読んでください。

成長性や将来性のある会社を選ぶために知っておくべきこと

IT業界未経験者がプログラマーから入るのは厳しい?

「今からならプログラマー一択」的に進める人もいますが、僕としては興味や自分の適正、現在の就業状況、将来的な目標を踏まえて入り口を選ぶべきと考えています。

なぜなら、プログラマーは十分な時間とお金をかけられるのであれば、短期で目が出る可能性もありますが、数ヶ月から半年のトレーニングでものになるわけではなく、そこからが本番です。

ポジショントークに惑わされて興味の持てないアプローチをするのはリスクが高いと思いませんか?

ただ、今働いている業界がIT業界ではないけど、もともと理系や工学系大学や専門学校を卒業していて、プログラミングの基礎を学んだことがあり、興味が持てるならプログラマーへの道もアリです。

一方、データベースエンジニアやセキュリティエンジニア、マネジメント系、コンサルタント系は一定以上の経験と管理職スキル、ブリッジエンジニアなどは外国語が必須になるので注意してください。

独学で向き不向きを確認する

未経験だから現業を続けながら転職活動をしたい、すぐには転職できない、失敗したくないからまず向き不向きを知りたいという方の場合は、まず基本的なITスキルを独学で勉強してみてはどうでしょうか。

ネットにフリーで学べる動画やサイトがたくさんありますので、お金をかけずに基本的なITスキルを学びたい方にはおすすめです。

フリーサイトの良い悪いはわからないし、お金がかかっても体系的にITスキルを学びたいという未経験の方はUdemyなどのオンライン学習サービスをお勧めします。

↓次の記事はオンライン学習でスキルアップするためのポイントをまとめたものです。

スキルアップしたいサラリーマンの最強ツール!スキマ時間でオンライン学習

IT業界に転職するとき有利な資格ってあるの?

結論から言うと、転職に有利なIT資格は難易度が高く、実践的な能力を試されるものなので、IT未経験者が合格するのは相当難しいと思います。

物によってはIT系職種での一定年数以上の実務経験が受験の必須条件になっていますので、そもそも受験できないものもあります。

一方で、経験がなくても取得できるIT資格も多くあります。

例えばMCPやCCNAなどが有名ですが、中途採用に求められるのは即戦力性ですからIT資格だけ持っていても経験がない場合は、ITの基礎知識はあるねと言う程度の評価になります。まあ、簡単ではないので持っていて損をすると言うことではないです。

もしあなたが将来的に海外への移住・転職を考えているのでしたら、ぜひIT国家資格の取得を目指してください。

最近移民に対するビザ発給の条件がとても厳しくなっています。

その点国家資格は「国」が取得者を優秀と認めた資格なので、他のベンダー系IT系資格に比べてビザ取得に有利に働きます。

また、CISSPなど国際的に著名かつ高評価、取得に数年の実務経験が求められる資格も有利ですからおすすめです。

IT技術は陳腐化するスピードも速いので、国家資格のような汎用的な資格以外は現場で見につけたスキルと業務経験のほうが重要視されます。

セキュリティ系の資格やプロジェクトマネジメント系の資格など、資格保有が業務やプロジェクトで必須とされるようなケースはあります。

IT関連資格の種類

IT関連資格は、①国家資格かベンダー資格か、②エンジニア系資格かマネジメント系資格か、に大きく分類できます。

大まかにですが、図にまとめてみましたので参考にしてください。

※図の外側に向かうほど難易度が高い

難易度の高い上位資格のほとんどが実務経験を受験の前提条件にしていますので、業務経験がないと受験ができないものも多くなっています。

また、ベンダー系の上位資格は筆記試験だけではなく実際に機器や製品を使った実技試験を行うことで、資格としての有効性を高めようとしています。

取得に前提条件があり、試験にも実務経験が問われるような難易度の高い資格は「実力を裏付ける」という点で転職でもアピールになります。

一方、ITコンサル系は企業の経営層と相対することが多いので、技術系の資格に加えて中小企業診断士や会計士、ビジネス法務などがあると役に立つと思います。

IT関連資格の有利・不利

IT系の資格の中でも初級試験は択一式の知識問題ばかりなので、実務力を測ることができません。

ITエンジニアとして数年以上の経験のある方の場合、履歴書に保有資格として記載してもあまり効果はないどころか、わざわざ記載してあると見栄えがかえって悪くなりますので、おすすめしませんね。

全くの未経験でIT業界にチャレンジする方については、基本的な知識の証明になるので、入社後のトレーニングで省略できる部分があると判断されれば、立ち上がるまでの期間が短くなるという意味で投資効果が高い点が評価されて書類選考には通りやすくなる可能性はあります。

職種で必須とされる資格については、有利に働くと考えていいと思います。

例えば、企業全体のセキュリティ設計・運用の責任者であればCISSPの保有が前提条件になるケースがほとんどですし、大規模プロジェクトではプロジェクトマネージャー担当者がPMPを保有していることがプロジェクト受注の条件になっていることもあります。

特定IT企業が求める資格も有利に働くケースがあります。

例えば、自社製品やサービスの資格を前職で取得している場合は、入社時点で既にサービスや商品知識を十分に持っていることになりますので、有利に働くのではないでしょか。

また、その企業が戦略として特定の資格の有資格者を増やしたいときなど、既にその資格を持っていれば優先度は上がるはずです。

ただ、こうした企業が求める特定の資格については、入社後に取得をすすめられる場合もあります。通常は受験費用の補助もあ流ので、その時に取得すればいいかなと思います。

実務経験は年単位

どんな資格も実務経験が重要な点は変わりませんが、気をつけておきたい点はふつう実務経験は「月単位」ではなく「年単位」で数える点です。

ここで問題になることは年齢です。

同じ資格でも20代で3年の経験がある人と40代で3年の経験がある人では企業側の評価が変わります。

年代によっては新しい技術を身につけるよりもマネジメントスキルを身につけた方が投資効果が高い場合もありますし、どんなキャリアが欲しいのかによっても選択肢は変わります。

もちろん、持っている方がプラスにはなりますが、その資格の難易度が高く取得に時間もお金もかかる時は、年齢次第でそこまで投資する価値があるのかどうかをドライに判断する必要が出てきます。

IT業界でキャリアアップにおすすめの資格は何か

これをもっていれば絶対に有利という資格はあまりありませんが、解説した通り国家資格でもベンダー資格でも上級資格は取得する意味があります。

また、将来的に海外で働く希望があれば、国家資格を取っておくとビザの審査などで有利に働く場合があります。なんといっても「日本国」が認めた証拠ですから。

そして僕がくりかえし書いているとおり、「英語力」です。

詳しい内容はエンジニア向けの英語学習のコツを説明した記事を読んでいただきたいのですが、エンジニアにとって資格以上にキャリアアップを助けてくれるスキルだと思うので、ぜひチャレンジして欲しいです。

市場が求める資格からスキルアップ計画を立ててみる

市場価値を上げるための資格取得であれば、市場が求める資格が何なのかを知っておく必要がありますが、日経クロステックが毎年実施している「IT資格実態調査」をみると大体の傾向を知ることができますので、参考にしてください。

引用:日経クロステック「DXに向けた選択」より

最近の調査では、ここ10年ほど人気だったプロジェクトマネジメント系の資格が大きく順位を下げて、ネットワークや運用管理系、国家資格の基本・応用情報技術者が増えています。

また、資格保有者が持っている資格が仕事や昇進に役立ったかについて評価したアンケートも参考になります。

引用:日経クロステック「DXに向けた選択」より

キャリアとスキルアップのために投資する価値のある資格を選ぶなら、今までの経験と相乗効果のあるものを選びたいですね。

語学力があるとIT業界未経験でも選択肢が広がる?給与もアップ?

結論、とても有利に働きます。

まず、外資系企業に選択肢が広がること。そして、外資系企業は総じて給与レベルが高いことです。

入社してからの選択肢も広がります。

正社員として入ることで、海外転勤の道も見えてきます。

ちょっと長くなりますが、ここからはIT系職種ひとつづつ紹介していきます。

IT系職種にはどんなものがあるのか?

IT系職種はざっと20種類ほどに分かれます。

系統は大きく3つ。エンジニア系マネジメント系コンサルタント系です。

まずエンジニア系は次の14種類です。

  • Webエンジニア
  • カスタマーエンジニア
  • 組み込みエンジニア
  • サーバーエンジニア
  • サポートエンジニア
  • システムエンジニア
  • セキュリティエンジニア
  • データベースエンジニア
  • テストエンジニア
  • ネットワークエンジニア
  • プリセールスエンジニア
  • ブリッジエンジニア
  • プログラマー

つぎに営業・マネジメント系3種類。

  • プロジェクトマネージャー
  • プロジェクトリーダー
  • アカウントマネージャー

最後にコンサル系3種類。

  • ITコンサルタント
  • デジタルトランスフォーメーションコンサルタント
  • セキュリティコンサルタント

それぞれについて主な仕事内容と必要なスキル、あると有利な資格をまとめました。

Webエンジニア

主な仕事内容は、WebサイトやECサイトなどで使われるシステムの設計・開発・運用・保守を行うエンジニアで、サイトの見た目をHTMLやCSS、JavaScriptなどの言語で開発する「フロントエンド」とサイトの裏側のデータ処理をPHP、Perl、Pythonなどの言語で開発する「バックエンド」に分かれる。

必要なスキルや持っていると有利な資格としては以下の通り。

Webデザインん全般の知識(UX/UIなど)、OS全般の知識。

以下のプログラミング言語のスキル。
フロントエンド:HTML, CSS, JavaScript
バックエンド:PHP, Perl, Python

カスタマーエンジニア

主な仕事内容は、パソコンや社内システムのユーザーがトラブルで困った時に相談に乗ったり、不具合の調査、PCの交換、アプリケーションのインストールなど、システムの保守・点検・修理を行うのがカスタマーエンジニア。

個人ユーザーからの問い合わせに応じて訪問サポートしたり、企業に派遣されて常駐したりするエンジニアも多い。訪問サポートエンジニアの場合は、自宅から直行・直帰するのが通常。

必要なスキルや持っていると有利な資格としては以下の通り。

Windows, Linux, UnixなどのOS全般、マイクロソフトオフィスアプリケーション、ネットワーク・セキュリティ関連の知識、パソコン、プリンターなどサポート対象のハードウェア製品知識
資格:MCSA、CCNA

組み込みエンジニア

主な仕事は、洗濯機やエアコン、テレビなどの家電製品や工場のラインで稼働するロボット、工作機器などに組み込まれたコンピューターを制御するためのシステムを指す。

制御用プログラム開発が中心だが、家電や工作機械自体の開発にも関わることが多い。

必要なスキルや持っていると有利な資格としては以下の通り。

C, C#, アセンブリ
資格:基本情報技術者、応用情報技術者

サーバーエンジニア

主な仕事内容は、企業や大学などの教育施設、官公庁などで大量かつ複雑な処理をするための専用のコンピューター群を指す。

サーバーエンジニアは組織が必要とするデータ処理能力をもとにサーバー群の構成や導入後の保守・運用を設計し、管理する仕事。

サーバーはネットワークで繋がれるためネットワーク関連知識も求められるし、サーバー上では様々なシステムが動いているので、アプリケーションやプログラミング、セキュリティなど幅広い知識と経験が求められる。

また近年企業は自社内にサーバーを置かずにクラウド利用が進んでいるので、クラウド関連知識、データセンター関連知識も必須となっている。

クラウド化によって仕事が増える反面、運用系のサーバーエンジニアのポジションは流動的かもしれない。

特にグローバル展開しているまたはしようとしている企業や大企業の場合、サーバー運用部隊をインドなどのオフショアにまとめてリモートで運用してコスト削減するケースが多く、日本国内で企業に常駐して運用を担当するエンジニアは少なくなっているので情報はこまめに集めておこう。

必要なスキルや持っていると有利な資格としては以下の通り。

OS全般の知識、サーバー、ネットワーク、ストレージ、セキュリティ、データベース、クラウドなど広範なシステム関連知識、プログラミング能力、ハードウェア製品知識、データセンター関連の知見

資格:Linux技術者認定資格(LPIC)、 Cisco技術者認定資格(CCNA)、マイクロソフト認定プロフェッショナル(MCSA: Windows Server)

サポートエンジニア

主な仕事内容は、個人・企業の一般社員を対象として、パソコンや携帯、プリンターなど、日常利用する機械の設定、導入を支援し、トラブルが発生した時の復旧サポートをするエンジニア。

多種多様なトラブルに対応するため、サーバーエンジニア並みに幅広い知識が求められるとともに、企業に常駐してトラブルが発生した際ユーザーの席に直接駆けつける「オンサイト」サポートエンジニアの場合は直接対面サポートする場合も多いので、コミュニケーション能力も重要となる。

必要なスキルや持っていると有利な資格としては以下の通り。

Windows, Linux, UnixなどのOS全般、マイクロソフトオフィスアプリケーション、ネットワーク・セキュリティ関連の知識、パソコン、プリンターなどのハードウェア知識、サポート対象の製品知識

資格; Cisco技術者認定資格(CCNA)、マイクロソフト認定プロフェッショナル(MCSA: Windows Server)

システムエンジニア

主な仕事内容は、SEと呼ばれることが多いが、一般的に企業を顧客として、企業が求めるデータ処理、業務プロセス、セキュリティなどの企業のIT基盤とその運用など上流工程(「要求分析・要件定義」「基本設計」「詳細設計」「テスト」)を設計・管理し、構築・導入計画だけではなく予算も含めてプロジェクト全体をコントロールする。

ただし、プロジェクトの内容によっては、役割がかなり異なってくる場合も多い。後述のプロジェクトマネージャーをSEがたんとする場合もある。

必要なスキルや持っていると有利な資格としては以下の通り。

技術力、論理的思考力、コミュニケーション力、文章力、洞察力、製品知識、プレゼンテーション力、計数能力

資格:基本情報技術者、応用情報技術者、中小企業診断士、ITストラテジスト

セキュリティエンジニア

主な仕事は、サーバーやネットワークに関連する情報セキュリティを専門に担当するエンジニア。

サーバーエンジニアやネットワークエンジニアが兼務することも多いが、最近はサイバーセキュリティの複雑化、高度化を受けて役割も深く広くなったため、独立したポジションを置く企業も増えている。

システム系のセキュリティとアプリケーション系のセキュリティは異なるので注意したい。

また、他のエンジニアに比べて高い経験値が求められ、最新情報を入手するために英語力も比較的重要なので圧倒的に数が少ない。エンジニアの中でも超売り手市場。

ただし、セキュリティ関連はIT系職種の中でも特に最新の情報を追い続けなければならない仕事。発生する問題も緊急度の高いものも多く、昼夜・休日を問わずに対応を迫られることもあるので、ライフワークバランスを取りたい人には向かないかもしれない。

必要なスキルや持っていると有利な資格としては以下の通り。

技術力、論理的思考力、コミュニケーション力、文章力、洞察力、製品知識、プレゼンテーション力、計数能力

資格:ネットワーク情報セキュリティマネージャー(NISM)、公認情報セキュリティマネージャー(CISM)、情報セキュリティスペシャリスト

僕自身、採用に一番苦労したのがセキュリティエンジニアでした。

そもそも数が少なく、それゆえ候補者ごとにスキルレベルの開きが大きいので、求める人材が候補に上がってくるだけで3ヶ月、半年と待たされることがよくありました。

性質上緊急度が高い仕事が多く、関係者もピリピリしていますから、コミュニケーション能力が高いこともとても大切な点ですね。

データベースエンジニア

主な仕事内容は、企業が持っている様々なデータ(顧客データ、売り上げデータ、財務・会計データ、通信データなど)を管理するシステムを設計・導入・運用・保守するエンジニア。

企業の価値や財産、信用を守る仕事でもある。サーバーエンジニア同様、幅広い知識が求められる。

必要なスキルや持っていると有利な資格としては以下の通り。

技術力、論理的思考力、コミュニケーション力、文章力、製品知識、プレゼンテーション力、計数能力

資格:ORACLE MASTER、データベーススペシャリスト

テストエンジニア

主な仕事内容は、ソフトウェアやパソコン、サーバー、プリンター、ネットワーク機器などのIT製品、スマホや計測器などの電子機器が設計通りにきちんと動くか、想定外の使い方をした時にどんなエラーを発生冴えるのかなど、テスト段階や販売直前の製品品質をチェックするエンジニア。

必要なスキルや持っていると有利な資格としては以下の通り。

技術力、論理的思考力、コミュニケーション力、製品知識、JSTQB認定テスト技術者資格

テストエンジニアは「テスター」とも呼ばれることがあります。

僕自身も最初はテスターでIT業界に入りました。

作業が定型化されていることも多いので、スキルの低い業界未経験者にも任せやすかったのでしょう。

扱う製品にもよりますが、パソコンなどのエンドユーザー向け商品の場合には、オペレーティングシステムやアプリケーション、周辺機器などテストを実施する上で幅広い知識が必要になってくるので、ここで基礎を学べたことは幸せだったなぁと今でも思います。

新しいもの大好きだったので、セキュリティの厳しい新製品専用のラボで開発中の新製品とかドキドキしながらテストしていことが懐かしいです。。。

ネットワークエンジニア

主な仕事内容は、コンピューターネットワークの構築・保守・管理が主な業務。

ただし、個人のインターネット回線から企業のIT基盤としてのネットワーク、国家間のネットワークなどその種類や規模は多岐に及び、求められる技術力も非常に幅が広く深い。

ITインフラの生命線、動脈を維持・管理する重要な仕事。

必要なスキルや持っていると有利な資格としては以下の通り。

技術力、論理的思考力、コミュニケーション力、文章力、製品知識、プレゼンテーション力、計数能力

資格:ネットワークスペシャリスト

プリセールスエンジニア

主な仕事内容は、企業へ提案に行く際に営業に同行し、技術面から企業の問題点や課題を洗い出し、その解決手段を設計・提案するエンジニアのこと。

SEやサーバー、ネットワークエンジニア、プログラマーからキャリアチェンジしたり、異動で担当するようになった人が多い。

営業と一緒に業務を行うため、顧客との接点も多く、技術だけではなくコミュニケーション能力も求められる点はカスタマーエンジニアと共通する部分がある。

必要なスキルや持っていると有利な資格としては以下の通り。

技術力、論理的思考力、コミュニケーション力、文章力、洞察力、製品知識、プレゼンテーション力、計数能力

資格:エンジニアとして取得した資格、ITストラテジスト

ブリッジエンジニア

主な仕事内容は、一般的には海外に展開する企業が国外の子会社や関連会社のITシステムと連携・統合するようなプロジェクトを担当し、国内・国外のプロジェクトの設計に間違いがないかや予定通りに実行されているかを管理・調整するエンジニア。

当然英語もしくはその他の外国語が必要になる場合がほとんどなので、バイリンガルは必須要件となる。

技術力、プロジェクトメネジメント力、コミュニケーション力、外国語力と求められるスキルの種類が多いため求める人材を得ることが難しいポジションの一つ。

ブリッジエンジニアの場合、どの程度の権限・責任があるかで仕事の面白みも大きく変わります。場合によってはただの技術通訳・翻訳者になりかねないので、業務の内容と雇用契約の内容には十分注意してください。

必要なスキルや持っていると有利な資格としては以下の通り。

技術力、論理的思考力、コミュニケーション力、文章力、洞察力、製品知識、プレゼンテーション力、計数能力

資格:エンジニアとして取得した資格、語学力(TOIEC800以上)

プログラマー

主な仕事内容は、システムやアプリケーションの開発を担当する。システムやアプリケーションといってもデータベース、アプリケーション、ネットワーク、セキュリティ、組み込みなど様々で、種類によって用いるプログラミング言語は異なるため、興味のある分野をしっかり見据える必要がある。

必要なスキルや持っていると有利な資格としては以下の通り。

技術力、論理的思考力、コミュニケーション力、文章力、洞察力、製品知識、プレゼンテーション力、計数能力

資格:Oracle Certified Java Programmer、PHP技術者
その他:競技プログラミングで上位ランク

プロジェクトマネージャー

主な仕事内容は、開発、運用、導入などITシステムの様々なプロジェクトの計画、実行、を予算面、人員面、スケジュール面から全て管理する総責任者。

プロジェクトがソフトウェア開発であればプログラマー経験者が、サーバー・ネットワーク構築であればサーバー・ネットワークエンジニアが、コールセンターであればカスタマーエンジニア経験者がキャリアアップする場合が多い。

必要なスキルや持っていると有利な資格としては以下の通り。

技術力、論理的思考力、コミュニケーション力、文章力、洞察力、製品知識、プレゼンテーション力、計数能力

資格:PMP、プロジェクトマネージャー、ITストラテジスト、応用情報技術者

プロジェクトリーダー

主な仕事内容は、小規模のプロジェクトもしくは大規模プロジェクトで複数チームがある場合に、小チームを管理するポジション。プロジェクトマネージャー同様、そのプロジェクトで構築するシステムの経験者が担当することが多い。

必要なスキルや持っていると有利な資格としては以下の通り。

技術力、論理的思考力、コミュニケーション力、文章力、洞察力、製品知識、プレゼンテーション力、計数能力

資格:PMP、プロジェクトマネージャー、ITストラテジスト、応用情報技術者

アカウントマネージャー

主な仕事内容は、顧客に対して全責任を負う責任者を指すことが多い。全責任とは、営業的な責任だけではなく、システムの導入、運用、保守などその顧客が対価を払った全ての業務に対する責任を含む。

PM、SE経験者がキャリアアップすることも多い。

必要なスキルや持っていると有利な資格としては以下の通り。

技術力、論理的思考力、コミュニケーション力、文章力、洞察力、製品知識、プレゼンテーション力、計数能力

資格:ITコーディネータ、中小企業診断士、プロジェクトマネージャー資格、ITストラテジスト

ITコンサルタント

主な仕事内容は、SEがシステムの課題や問題を洗い出して解決手段を提案することに対して、ITコンサルはよりビジネスよりの課題や問題をIT技術をどう使って解決ずるかの提案をする。Bizコンサルト呼ぶ場合もある。

必要なスキルや持っていると有利な資格としては以下の通り。

技術力、論理的思考力、コミュニケーション力、文章力、洞察力、製品知識、プレゼンテーション力、計数能力

資格:ITコーディネータ、中小企業診断士、プロジェクトマネージャー資格、ITストラテジスト

DXコンサルタント

主な仕事内容は、最近流行のデジタルトランスフォーメーション(DX)を提案するコンサルタント。ITコンサルとの境界線はあやふや。ITコンサルがシステムよりとするなら、DXコンサルは企業の顧客向けサービスをどうやってデザインし、実現するかに注力しているとも言える。

必要なスキルや持っていると有利な資格としては以下の通り。

技術力、論理的思考力、コミュニケーション力、文章力、洞察力、製品知識、プレゼンテーション力、計数能力

資格:ITコーディネータ、中小企業診断士、プロジェクトマネージャー資格、ITストラテジスト

セキュリティコンサルタント

主な仕事内容は、企業のサイバーセキュリティの課題・問題を洗い出して、その解決を提案する。

セキュリティエンジニア同様の知見に加えて、ビジネス観点からの提案力も必要。

必要なスキルや持っていると有利な資格としては以下の通り。

技術力、論理的思考力、コミュニケーション力、文章力、洞察力、製品知識、プレゼンテーション力、計数能力

資格:CISSP、ネットワーク情報セキュリティマネージャー(NISM)、公認情報セキュリティマネージャー(CISM)、情報セキュリティスペシャリスト、中小企業診断士、ITストラテジスト

未経験IT転職に失敗した人の4パターン

未経験でIT業界に失敗した人はどんな失敗だったのでしょうか?

他人の失敗から学べることはたくさんあります。

ここでは主な4つの原因について紹介しておきますので、参考にしてください。

・エンジニアの仕事に対する理解不足

・アプローチを間違えた

・年齢によって求められるレベルが異なることに気がつかなかった

・会社選びのミス

エンジニアの仕事を十分理解していなかった

せっかく転職できたIT業界も仕事の内容や求められるスキル、働く環境、社風を確認しなかったため、入社後のギャップ=ミスマッチに苦しんでしまうケースです。

エンジニアという仕事のイメージが先行してしまい、自分が働いてみたら全く興味を持てず仕事を続けることが苦痛になることも十分あります。

転職活動中にIT企業で働いている知り合いから直接話を聞くチャンスを探してみたり、エンジニアのYou Tubeやブログなどで現在エンジニアとして働いている人の意見を聞いてみることが大切ですね。

IT業界へのアプローチ(入り口)を間違った

IT業界への転職の際にはどの職種を選ぶかもとても重要ですが、未経験者向きのものとそうでないものがあります。

僕が紹介している中で言えば、おすすめはカスタマーサポート系でおすすめしないのはプログラマーやフリーランスです。

理由は詳細記事をご覧いただきたいのですが、他にもあなたのスキルセットや経験、現在のITスキルによってはおすすめできないものやそもそもチャレンジしても無駄になってしまうものがあります。

一例としてITサポート系職種からのキャリア作りについて「コールセンターやカスタマーサポートから始めるITキャリアの作り方」でまとめてありますので、興味があれば読んでみてください。

こうした情報はネットの情報でもある程度集まりますが、やはり転職エージェントのキャリア相談や転職相談で確認したほうが確実です。

理由は、以下の2つです。

・企業側のニーズ(求人の背景、スキルセットの詳細)などがはっきりとわかること

・あなたの経歴・スキルをもとにマッチングしてくれること

この入口については先ほど説明したエンジニアの仕事に対する理解不足もあると思いますので、できるだけたくさんの情報に当たることをを忘れないでください。

年齢によって求められるスキル・経験が変わることを理解していなかった

転職活動がうまくいかない場合のところでも解説しましたが、運よく年齢の壁をクリアして転職できたとしても年齢はエンジニアとしてのキャリアに影響し続けます。

それはエンジニアとしてではなく、会社員として残された時間が少ないということです。

例えば、新卒22歳でIT企業にエンジニアとして入社した人と35歳でIT企業に転職した人では、13年の差があります。

35歳の人が13年のキャリアを積む頃には48歳、アラフィフです。

新卒から積み重ねたキャリアであれば、社会人として一番脂の乗る時期をゼロからやり直す時期に使うことになります

よほどキャリアビルディングを計画的に考えておかないと投資した努力や時間の割には報われない可能性が高いので注意してください。

ミドルでの未経験転職はそれまでの経験やスキルをどれだけ活かしてなるべく上のポジションで、できるだけ良い条件で転職できるかどうかがその後の人生の満足度も決めます。

人材不足で未経験者へにとっての壁は低くなっていますが、年齢によってキャリアをリセットすることのリスクの大きさと選択肢の制約についてはあなただけではなく、家族の人生を巻き込みます。

しっかりと考え抜いた上で選択すべきキャリアの分岐点になりますね。

転職後にキャリアアップ・スキルアップできる環境を選べなかった

これは主に会社選びの問題ですね。

IT企業に限らず、会社の規模や経営方針、経営層・管理職層のビジョンや能力次第で労働環境は大きく変わります。

いわゆるブラック企業に捕まってしまった場合、スキルアップもキャリアアップもできません。

・スキルを持ったエンジニアが少ない

・社員トレーニングの文化や仕組みがない

・業務の引き継ぎを行う文化もなく、人の入れ替わりも激しい

・長時間労働、サービズ残業、休日出勤が当たり前

・キャリアパスが社内になく、仕事を覚えた人から辞めていく

・会社規模の割に仕事が多く、常に複数の仕事やプロジェクトを掛け持ちさせられる

これは一例ですが、会社選びがいかに重要かわかっていただけると思います。

10年前に比べて転職が普通になったこともあり、会社の口コミ情報が簡単に手に入るようになりました。

そのまま信じて良いもの、そうでないものもありますが、官公庁、ネット、友人・知人や転職エージェントの情報とつきあわせることで会社選びは格段に楽になっています。

情報収集と業界・企業研究には十分時間をかけてブラック企業に捕まらないように応募先企業を選びませんか?

まとめにかえて ~ IT系に転職した後のキャリアパス ~

入り口も様々ですが、技術や経験があれば、その先の選択肢も広いのがIT系の特徴です。

技術系を極めてもいいし、マネジメント系に進んでもいいし、プログラマーやコンサルタントとしてフリーランスになったり独立する道もあります。

背景にあるのはIT人材市場のニーズはこれからが本格的な供給不足に陥るからです。

今でもIT技術者やコンサルタントのニーズは多いですが、これからは「もっと足りなく」なります。

実力とやり方次第で道は開きますから、興味があるならスキルや経験値を貯めるなら早いほうがいいと思います。

選べるのは職種だけではなく、働きた方の選択肢が広いこともIT業界の特徴です。何しろ、ネットワークとパソコンがあれば場所を選びませんから。

例えば、在宅勤務は当たり前になりつつありますし、フリーランスなら日本にいなくても仕事ができます。

そうした働き方の自由度の高さもIT業界の魅力です。

僕自身が未経験でIT業界に入りましたので、怖い、失敗したくないという気持ちもよくわかります。

でも、今、そしてこれからも一番いい風が吹いているのがIT業界です。

「あの時転職していたら今ごろ・・・」

そんな失敗をしないためにも今日チャレンジを始めてください。

この数十年に一度のビッグウェーブに「今日」乗りましょう。

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