コールセンターやカスタマーサポートから始めるITキャリアの作り方

・コールセンターで働いているけどこの先のキャリアってリーダーやSVで終わり?

・他の業界から転職したいけど、カスタマーサポートの具体的なキャリアパスが知りたい

そんな悩みを持つあなたがこの記事を読むと、

・コールセンターで求められるスキル
・コールセンターからのキャリアパスの種類
・キャリアを考えるときの注意点

などがわかります。

別記事でも紹介していますが、IT製品やサービスのコールセンターやカスタマーサポート、企業向けサービスデスクといった1次受けサポート窓口はIT業界への入り口のとしておすすめの一つです。

ただし、キャリアを積むにはそれなりに時間がかかりますので、シニアの方が未経験で入る場合はアプローチを変えた方がいい場合もあります。

そうした注意点含めて解説します。

※年収についてはあくまで僕の経験に基づく金額と転職サイトなどでの情報をもとにしています。それぞれのポジション・職種の想定年収についてはご自身で確認をお願いします。

目次

コールセンターは未経験者がIT業界にチャレンジするときにおすすめしたい入り口の一つ

まず僕がコールセンターやカスタマーサポートをおすすめ理由は以下の通りです。

  • いきなり高いスキルを求められることがない
  • 出入りが激しいので、短期立ち上げのためにトレーニング体制が整っている職場が多い
  • 働きながらITの基礎が学びやすい
  • 給料も一般の仕事に比べたら悪くない

派遣会社によっては、基本的なITトレーニングを提供して紹介予定派遣や派遣社員、正社員へと転職を斡旋する仕組みがありますし、基本的なITスキルを学ぶコストを抑えて就職先を斡旋してくれるので、いますぐ転職したい方には合っていると思います。

ただし、カスタマーサポートが仕事として無くなることはないと思いますが、新型コロナの影響でITサポートのあり方がどう変わるかは今後のトレンドを見る必要があると感じています。

給与は、未経験でIT業界に入っても年収400万前後は期待できます。リーダークラスの経験があれば、600万以上も十分可能です。また、バイリンガルならそれプラスで50ー100万の上乗せも可能なケースがあります。

では、具体的にどんなキャリアパスが考えら得るのでしょうか?

コールセンターからのキャリアパス

以下の図は僕が管理職として働いていたSIerでプロジェクトを担当していたときに、チームメンバーが歩んでいった典型的なキャリアを簡単にまとめたものです。

当然これ以外にも様々な選択肢がありますので、一例としてご理解いただけたらと思います。

まず図の解説ですが、概要以下のとおりです。

・技術力やマネジメントスキルは上に行くほど高いレベルが求められる
・表の左側はコールセンターやカスタマーサポートでキャリアを積んでいくパターン
・表の右側はコールセンターを経験した後、エンジニア系のスキルを身につけてキャリアアップしていくパターン
・最終的にはチームや部門を率いる管理職へとキャリアを積み上げていくイメージ

もちろん、エンジニアやプログラマーとして管理職には付かずにひたすら技術力を上げていく道もありますが、AIの高度化・進歩やオフショアの開発力の強さ・大きさを考えると、キャリアとしておすすめは管理職へ進む道です。

ポジションごとの特徴

コールセンター系のキャリア

ここから、コールセンター系のキャリアとコールセンターを経験したのちエンジニア系にキャリアチェンジするときのキャリアを分けて解説します。

この章のポイント
・各ポジションの特徴がわかる
・身につけられるスキルがわかる
・大まかな想定年収がわかる

大規模なコールセンターの場合、100名単位の大きさになり、海外のコールセンターの場合は数百から1,000名という規模になることもあります。

想定年収については、日系か外資系か、英語力が求められるか求められないか、外注サービスが企業の社員かによっても幅がありますので注意してください。

コールセンター・カスタマーサポートメンバー

ここがIT業界への入り口になります。

主な仕事は、

・電話での障害問い合わせ
・製品修理の依頼
・各種設定方法や操作方法の問い合わせ
・クレーム・商品やサービスの内容に関する問い合わせへの対応

になります

職種の名前にもなっていますが「コールセンター」と呼ばれる場所に数名から数十名、数百名の担当者が一ヶ所に集められ、顧客や社内ユーザーからのメール、電話、チャットでの問い合わせに対応します。

コールセンター自体は24時間営業のところもあれば、企業の業務時間内に限るところもあります。

どちらの場合も大体10時間程度はサービス時間として設定しているので、早番と遅番に分かれるなどシフト制で運営されています。

連休や週明けの月曜日、新製品発表直後、サービスのアップデートなどのイベントの翌日は問い合わせや障害が多くなりますので、特定の曜日だけの勤務のパートさん、午前だけ・午後だけのパートさんなどもいます。

雇用形態は正社員、契約社員、パート、個人事業主など様々です。

IT系コールセンターやカスタマーサポートの場合年収はスキル次第ですが、大体300万〜500万、外資系の場合はそれにプラスして50〜100万といったところです。

コールセンター・カスタマーサポートリーダー

コールセンター・カスタマーサポートのリーダーは、大体3〜5名、多くても10名以下のチームを取りまとめます。

リーダー自身もコール対応をしますが、その他以下のような業務を担当します。

・メンバーからのエスカレーション対応
・メンバー採用面接参加
・メンバーの勤怠・シフト管理
・新人メンバー育成
・育成計画の立案・変更・更新
・1次解決率や放棄呼率の改善
・各種報告書作成などのスーパーバイザーの補助業務
・各種プロジェクトサポート

一般企業の係長職に近いポジションとも言えます。

年収についてはメンバーからそれほど大きくは変わりませんが、500〜600万前後となります。これも契約形態や英語力の要否で50〜100万程度上下すると考えてください。

スーパーバイザー・マネージャー

スーパーバイザーは複数のチームを取りまとめて特定の製品やサービスに関する問い合わせ窓口の責任を持つポジションです。

主な業務は、以下のとおりです。

・リーダーからのエスカレーション対応
・リーダーからの各種レポートの取りまとめと顧客への報告
・メンバー採用計画立案、面接
・各種プロジェクトサポート
・外部ベンダーとの契約管理・品質管理
・顧客とのサービス品質評価会議への出席
・顧客との契約交渉サポート
・品質改善のための施策立案と顧客への提案、実行、報告、改善
・新規顧客向け提案への参画および提案への同行
・重要顧客からのクレームに対する対応
・メンバーの人事考課

スーパーバイザークラスになると、問合せ窓口対応業務のプロであると同時に顧客のビジネスや業界に関しても幅広い知識と経験が求められますので、新規提案作成へのサポートやプレゼンテーションに同行するなど、営業やコンサルタントとしての意見を求められることが多くなります。

年収は600万〜800万前後です。高額になる程、求められる経験・スキルは上がります

マネージャー

コールセンターのマネージャーは、100名以下の小・中規模のコールセンターの場合は「コールセンター長」である場合も多いです。

エンジニア系マネージャの場合の違いは、サーバー、ネットワーク、セキュリティ、アプリケーションベンダーなど外部のパートナーとの協業が多くなります。

マネージャーの主な業務は以下の通りです。

・外部ベンダーとの契約管理・品質管理
・顧客とのサービス品質評価会議への出席(必要に応じて)
・顧客との契約交渉サポート
・品質改善のための施策立案と顧客への提案、実行、報告、改善
・新規顧客向け提案への参画および提案への同行
・重要顧客からのクレームに対する対応
・コールセンターの施設管理、契約管理、予算管理
・経営計画に沿った投資計画立案
・メンバー、スーパーバイザーの人事考課

年収は600万〜1,500万と幅があります。これはコールセンターの規模、製品やサービスの価格、求められるサービス品質、マネージャーの経験・実績・スキルによって変わるためです。

参考までに外資系の企業内サービスデスクのマネージャーの場合、大体1,000万〜1,500万が相場でした。もちろん、ビジネスレベルの英語力が必須で、TOIECスコアは800以上と考えてください。

コンサルタント

スーパーバイザーやマネージャークラスになると、コールセンターやWeb開発といった特定分野だけではなくネットワークやサーバー、セキュリティやアプリケーションといった他のIT分野への知識も求められるようになります。

顧客業務・業界経験に加えてIT分野の幅広い知識があれば、コンサルタントとしてキャリアを積むことは十分に可能です。

コンサルタントと呼ぶ場合もあればプリセールスや営業と呼ぶ会社もありますので、この辺の境界はややあやふやですが、提案業務が中心の職種と理解してください。

想定年収は800万以上で、上限は実力・業界・会社次第で大きく差が出てくるクラスです。

サポートエンジニア・プログラマー系のキャリア

コールセンターやサービスデスクでIT業界に入った後、独学もしくは社会人向けの夜間学校やオンラインスクールなどでITスキルやプログラミングスキルを身につけてエンジニアやプログラマーにキャリアチェンジする人も少なからずいます。

注意点は、コールセンターで働くだけではこうしたキャリアチェンジは絶対にできないという点です。

コールセンターやカスタマーサポートはITエンジニアとしての初歩的な知識やIT業界・顧客業界の業界知識・業務知識は身につきますが、サポートエンジニアやプログラマーとしてのテクニカルスキル・経験は身につきません。

必ず何らかの形で投資をして学ぶ必要があります。

サポートエンジニア(テクニカルサポート・デスクサイドサポート)

サポートエンジニアの主な業務は以下のとおりです。

・パソコンや社内システムのユーザーがトラブルで困った時のサポート
・PCやプリンターなどの不具合の調査
・PCの交換、アプリケーションのインストール
・ネットワークやサーバーシステムの保守・点検

個人ユーザーからの問い合わせに応じて訪問サポートしたり、企業に派遣されて常駐したりする訪問エンジニアも含まれます。訪問サポートエンジニアの場合は、自宅から直行・直帰するのが通常です。

多種多様なトラブルに対応するため、サーバーエンジニア並みに幅広い知識が求められるとともに、企業に常駐してトラブルが発生した際ユーザーの席に直接駆けつける「オンサイト」サポート・訪問エンジニアの場合は、直接対面サポートする場合も多いのでコミュニケーション能力も重要となります。

想定年収は400〜600万で、外資系企業で英語力が求められる場合はプラスで50〜100万円が期待できます。

リードエンジニア

コールセンターのスーパーバイザー同様、チームをまとめるポジションです。

主な業務は、以下のとおりです。

・リーダーからの各種レポートの取りまとめと顧客への報告
・メンバー採用計画立案、面接
・各種プロジェクトサポート
・顧客とのサービス品質評価会議への出席
・顧客との契約交渉サポート
・品質改善のための施策立案と顧客への提案、実行、報告、改善
・新規顧客向け提案への参画および提案への同行
・重要顧客からのクレームに対する対応
・メンバーの人事考課

企業IT部門のリードエンジニアの場合は、中期経営計画に沿って3〜5年程度のシステム運用計画立案に参加したり、年間予算の割り振り、外部ベンダーの管理なども含まれれます。

Web系エンジニア・プログラマー

Webエンジニアはインターネット上のショッピングサイトや企業のホームページなどの構築、運用、保守を担当します。

インターネット上のこうしたサイトでは企業ブログやチャットサービス、商品説明動画など様々なサービスが提供されていますが、それぞれデザインやプログラミングが必要です。

Webエンジニア・プログラマー主な業務は

・サイト上で動作するサービス・機能の設計、開発、構築、サポート

です。

想定年収は400〜500万ですが、英語力が求められる場合は50〜100万程度上振れする場合が多いと言えます。

Web系シニアエンジニア・シニアプログラマー

シニアクラスのポジションはコールセンターやエンジニア同様管理系業務が大きく増えます。

・開発工程管理、運用・保守プロセスデザイン
・リーダーからの各種レポートの取りまとめと顧客への報告
・メンバー採用計画立案、面接
・各種プロジェクトサポート
・顧客とのサービス品質評価会議への出席
・顧客との契約交渉サポート
・品質改善のための施策立案と顧客への提案、実行、報告、改善
・新規顧客向け提案への参画および提案への同行
・重要顧客からのクレームに対する対応
・メンバーの人事考課

想定年収は500〜800万ですが、英語力が求められる場合は50〜100万程度上振れする場合が多いと言えます。

IT業界未経験者にまず必要なスキル

この章のポイント
・未経験者がまず身につけるべきスキルがわかります

IT業界へ未経験でチャレンジする場合、最低限独学で身につけておくべきスキルについて解説します。

ブラインドタッチと一定以上のタイピングスピード

IT業界でどんな職種につくにしろブラインドタイプができないと話になりません。

特にコールセンターやカスタマーサポートなど電話やメールでのコミュニケーションが中心の職種では、タイピングスピードが命です。

無料で利用できるサービスもありますので、転職前にスピードアップしておきましょう。

OS、アプリケーション、ハードウェアの基本知識

IT系のコールセンター・カスタマーサポートにとって必須の知識がWindowsなどのOSの知識、マイクロソフトオフィス製品の知識とスキル、PCやプリンター、ネットワークに関する基本知識です。

通常、ITコールセンターでのトレーニングにはそのコールセンターでサポートしている範囲や製品サービスに関する詳しいトレーニングは受けられますが、OSやワードやエクセルといった業務で使うアプリケーションについてはゼロから丁寧に教えてくれることはありません。

転職前に独学やオンライン学習で学んでおくことが必要です。

一方、PCメーカーの訪問修理の場合は、お客様先でPCの修理が必要になるので、3週間から1ヶ月程度実機を使った製品トレーニングが提供されます。

コールセンターでOSやオフィス製品の知識経験に磨きをかけた後、訪問修理でハードウェアの知識経験を身につけるというのも一つの手段です。

将来性のあるエンジニア職は何?

これから5〜10年の間にIT業界で市場価値のあるスキルは大きく変わっていきます。

新型コロナの影響もあって、その変化のスピードが一気に加速したといってもいい状況です。

日本はある意味特殊なので、コールセンターやカスタマーサポートが一気に減ってしまうことはあまり考えられませんが、5年という時間軸で考えると増えることはないと思います。

これからIT業界へ「未経験」でチャレンジする場合はこの変化を見据えて、これから主流となっていく技術は何か、その技術を身につけるためにはどんなキャリアを計画すればいいのかを転職エージェントや各種のセミナー、ネットの情報を集めて定期的に考え、見直す癖をつけて欲しいと思います。

英語力も身につけよう

別記事でも解説していますが、エンジニアに英語力は絶対に必要です。

もちろん英語力がなくてもエンジニアとして生きていけますし、英語が話せなくても楽しく働けます。

もしあなたが選択肢を広げ、望むキャリアを手に入れ、給料を高くしたいのであれば、英語は必須です。

エン・ワールドの調査でも英語レベル「上級」では、年収1,000万円以上が約60% という調査結果が出ています。

僕の周りを見渡しても、これは実態にすごくあっている感覚があります。

英語力以上にリターンのいい投資はないと僕は信じています。

まとめ

ここまでの内容を簡単にまとめます。

・未経験であればコールセンターやカスタマーサポートはIT業界の入り口としてお勧め
・コールセンターやカスタマーサポートでキャリアを積むことで年収1,000万は狙える
・コールセンターやカスタマーサポートで基礎を学んで、プログラマーやWebエンジニアへキャリアチェンジも可能
・英語力があると選択肢も広がり、年収も上がるので絶対におトク
・これから数年でITスキルの市場価値が大きく変わる。常に情報を集めること

どんな職種についても、仕事以外の時間を投資して学び続けることができないとスキルアップはできません。

学んだことを仕事で再投資してさらにスキルを上げ、成果を出し、次のキャリアにつなげていくことを忘れずにチャレンジしていただけたら、キャリアアップは必ずできます。

みなさんの成功を祈っています!

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

コメント

コメントする

目次
閉じる