顔を合わせるなり朝から嫌味を言ってくる上司。
仕事はいつも丸投で説明もなく、飲み会は強制参加。。。
ミスをすると人前で、しかも大声で怒鳴り散らし、モノを投げつけてくる。
逃げ場のない職場での上司のパワハラほどイヤなことはありませんよね。
逆らおうものなら評価を下げられたり、仕事をむちゃ振りしてきたり。。。
- そんなパワハラ上司に仕返しして、大人しくさせるにはどうしたらいいんだろう?
- それも復讐されにくい方法なんてあるのかな?
この記事は、そんな悩みを持つ人のために書きました。
この記事を読むメリットは次の2つです。
・パワハラ上司対策の準備
・パワハラ上司への対応方法
※2022年4月からパワーハラスメント防止措置が全企業に義務化されることに伴い、慌てて対策を練っている会社も多いでしょう。
泣き寝入りすることもガマンすることもありません。
つらい時は一人で抱えこまず、友人、家族、その道のプロの助けをかりましょう。
パワハラ上司への仕返し前の準備
まず最初に断っておきたいことは、何をやっても許されるわけではないということ。
上司が困る=会社や顧客や同僚が困ってしまう場合もありますから、十分注意してください。
上司に仕返しした後に起こるかもしれない「最悪」を想定して準備する
仕返しの結果、なりふり構わず復讐しようとする上司もいるでしょう。
あまり考えたくありませんが、刑事事件になることだってありえなくはありません。
ある程度以上の権限を持つ上司なら、あなたの住所などはすぐに特定できるます。
特に女性の場合は、万が一に備えて実家への避難、友人知人宅への避難、近場のホテルなどの確認をしておくことも大切です。
また、望まない異動や降格をたくらむ可能性だってあります。
生活やキャリアを守るためにも避難先・転職先の選択肢を作っておくことも大切ですね。
当然退職手続きでももめる可能性が高くなると思いますから、退職代行サービスの利用も検討しておくといいと思います。
注意してほしいのは、法律的に退職代行業者ではできないことがあることです。
そもそも「自分から退職を切り出せないから退職代行を使おうと思うけど、それも非難されそうで憂鬱・・」。
そんな心配があるなら次の記事も参考にしてください。
違法な仕返しとは?
ではどんなことがやりすぎになるのでしょう?
対策をとるにしてもあなたのキャリアが傷ついて次の仕事に影響するようなやり方は避けないといけません。
例えば次のような例です。
これらは名誉毀損、営業妨害、器物損壊、傷害罪などで訴えられ、損害賠償を請求されてしまいます。
パワハラを受けたからといってあなたに上司を傷つける権利が生まれるわけではありません。
腹が立つのはわかりますが、一線を絶対に越えないように気を付けてください。
客観的な証拠・根拠のない仕返しはより大きなトラブルとなって自分に帰ってくるリスクも高いんだ。
感情的になっているときは、まず深呼吸して落ち着こう!
そして「今何が起こっているのか、なぜこれほど気持ちが揺さぶられるのか」を自分に質問してみてください。
実名や関係者が読めばすぐに誰かわかってしまう内容で2ちゃんねるなどの掲示板やSNSへの投稿をする人も増えています。
ただ客観的な証拠もなく一方的に個人名をさらしての悪口やウワサの書き込みは、営業妨害や名誉毀損で訴えられることも。
これくらい大丈夫だろうと安易な気持ちで投稿するのは絶対にやめましょう。
匿名でつぶやくだけだから大丈夫と思いがちですが、ネットへの投稿は全て記録が残り投稿者個人の特定が可能です。
本当に注意してくださいね。
パワハラ上司に対抗し、適法に仕返しするには「物的証拠」が必要です
第三者の証言なども効果はあるとは思います。
けれどパワハラ上司の権限が強い場合、味方が敵に寝返ってしまう可能性だってあります。
リスクを考えるとやはり物証が欲しいですよね。
例えば、パワハラ上司との会話は必ず録音する、メールでのやりとりは保存しておく、指示された仕事はすべて記録をとっておくなどです。
「証拠を出せ!」といわれることは目に見えていますから、準備して戦いにのぞみましょう。
自分に落ち度はないのか?パワハラの原因を再チェック
パワハラは被害者であるあなたがどう感じるかが大切です。
第三者から見たらあなたにも落ち度があるとみえる場合もあるでしょう。
戦いに臨んだとき、まわりにひっくり返されないようにあなたの行動が他の人からどう見えているのかを調べておくことが大切。
人間追い込まれると視野がせまくなりがちです。
仕返しを考えたらまず自分の行動を振り返ってまわりからひっくり返されないように準備しましょう。
会社の就業規則や社員相談窓口を確認しておく
会社の就業規則や社員相談窓口を確認することはパワハラ上司への仕返しに必要な準備です。
闇雲に逆ギレしても返り討ちにあうだけです。
パワハラ上司がパワハラを繰り返せないような仕込みを考えておきましょう。
パワハラ上司への仕返しはこれだ!
パワハラの証拠も集めた、相談窓口や就業規則も確認して間違いなく上司の言動はパワハラになると確信を持てたら次はどうするかです。
文句を言ってスッキリしても、一時的にパワハラがなくなっただけですぐに再開されたら意味がありませんよね。
二度と上司がパワハラしないように、パワハラを受けないようにするための対処法を解説します。
【大前提】パワハラは一人で抱え込まないこと
パワハラなど個人に対する攻撃を受けるとパニックになったり思考停止になりやすいと思います。
そんな時は決して一人で抱え込まずに、家族や友人、信頼できる同僚に早い段階で悩みを相談してください。
ハラスメントはあなたが我慢して自分の心や体が傷つくことが一番のリスクで、パワハラ上司の喜びです。
絶対そんなやつ許せないですよね。
だからこそ一人で悩まず、早めに信頼できる人に相談するようにしてください。
パワハラ仲間とともに戦う!
1対1では強気な人でも大人数にたいしてはめちゃくちゃ弱きになるもの。
パワハラ上司があなた以外にも被害者を広げているなら、その人たちと一緒に戦えれば心強いし上司へのプレッシャーも強くなりますし、会社へ訴えも説得力を増します。
身近にこの人なら仲間として一緒に戦ってくれるというひとが思いあたるなら、声をかけてみましょう。
医師の診断書をもらって弁護士に相談する
もしパワハラの結果、あなたが心身に異常が出ているなら、医師の診断書をもらって弁護士に相談するのが効果的な仕返しの一つです。
ただ費用・手間・時間を考えると、仮に勝ったとしても見返りが見合わない場合もあります。
裁判は最終手段として考えておいた方がいいと思います。
※参考情報ですが、厚生労働省がパワハラの裁判例をまとめています。
あなたが受けているパワハラが裁判するに値するのか、その結果どうなっているのかについて興味があれば参考にしてください。
パワハラ上司の上司へ相談する時の注意点
もし「上司の上司」とあなたの関係が良好で、かつその人が上司を守ろうとする関係がなければパワハラについて相談してみることもありです。
ただ、上席になればなるほど会社目線で判断をする傾向が強くなります。
一社員のあなたのことをどこまで考えてくれるかは若干ギャンブル的なリスクが残ります。
また、パワハラ上司とその上司の仲がいいときは逆効果になりますよね。
社内政治に関わるので、事前に十分な情報を集めてから相談するしないを判断してください。
会社の社員相談窓口への相談
社員数が数百名を超える規模の会社であれば、大体社員向けの相談窓口を設けているのではないでしょうか。
ただ、よほど相談窓口が経営から独立していないと相談者の情報が漏れるリスクもあります。
・どんな相談についてどこまで対応してくれるのか
・パワハラ上司の影響力が及ばない部門なのか、人なのか
などは確認しておくべきです。
過去の相談実績などを調べた上で信頼し頼れそうなら上司のパワハラを相談しましょう。
社外のカウンセリングや相談窓口
信頼できる人に早めに相談と言っても、内容やあなたの置かれている状況によって相談しにくいこともあると思います。
そんな時は利害関係のない第三者、相談窓口を利用してください。
主な相談窓口を厚生労働省がまとめています。
労働基準監督署
無料で利用できるものに労働基準監督署があります。
ただ基本的に民事不介入なのでアドバイスをもらえるくらいと思っておきましょう。
民間NPO
身近に相談できる弁護士もいない、会社に社員相談窓口もない、家族や知人もあてにできない、医者にも行きたくない人は民間NPOを頼ってみてください。
パワハラを受けて悩んでいる人を支援するNPOはたくさんあります。
無料の電話・メールでの相談、相談会の実施など負担なく利用することができます。
また、パワハラの勉強会などのイベントを開いているNPOもありますので、同じ悩みを持つ方とも知り合うことで心の負担も軽くなると思いますから、連絡してみてください。
パワハラ上司の末路?どんな処罰を受けるのか?
パワハラが社内外で明らかになって訴えられた場合には戒告・訓告・解雇(クビですね)になるだけではなく、当然損害賠償請求を受けたりもします。
具体的な例が知りたいなら、次の記事も参考にしてください。
パワハラ上司への仕返しの後にどうするか
仕返しを果たした後、どんなことが起こるでしょうか?
パワハラ上司に加担する「共犯者」にも気をつける
あなたに全く非難されるものはなくても、会社の人が全員あなたの味方ではありません。
形だけの対応で終わらせようとする会社も多いでしょう。
パワハラ上司が居残った場合は、周囲もハレモノに触るような対応になるかもしれません。
見て見ぬふりをするならまだしも、面白がって参加してくる迷惑なやつもいますから、パワハラ上司に仕返しするときには「共犯者」をどうするかも考えておく必要がありますね。
共犯者たちが積極的に加担してきていた場合は、証拠集めが原則。
ボイスコーダーに録音することももちろんですが、何をされたのか、何が起こったのかについてもノートにまとめて日付と時間も記録しておきましょう。
パワハラ上司への仕返し後の職場の変化
困ったことに、上司の復讐を100%防ぐ方法はありません。
パワハラ上司が会社をさったとしても、他部門の責任者もあなたのことを面倒くさいやつと思い、異動願いを出しても受け入れられない可能性も。
仕返しの後、職場環境や人間関係は少なからず変化すると覚悟して対策を考えておく必要があります。
厚生労働省が行った職場のハラスメントに関する実態調査でも会社にパワハラの相談をしたことで、相談した社員が不利にな扱いを受けたことさえあります。
もし職場の雰囲気がわくるなることにたえられないのであれば、残る道は転職。
でも転職するにも時間がかかりますし、転職後の年収が下がらないとは限りません。
「自分に全く落ち度がないのに、なぜそんなことまで考えなければいけないのか?」と思うかもしれないけど、仕返しするなら最悪を想定して準備しておくべき。
返り討ちにあってすべてムダに、なんて辛すぎるでしょ?
どんな結果が来るにしろ、それはあなたの生活にインパクトを与えます。
それが金銭的なことなら、準備しておかないと生活たたちいかなくなりますよね?
まずは、数ヶ月は困らないだけの生活費の確保、どんな仕事でどんな条件なら転職できるのか、公的な支援制度にはどんなものがあるか、については調べておくことをおすすめします。
ネットのおかげで、求人は調べやすくなっていますし、無料で転職相談を受けることもできます。
パワハラ上司への仕返しを決めたら、同時に転職活動を始めて選択肢を作っておくと気持ちに余裕も出ますし、生活不安も下がります。
特に転職先で新しいパワハラ上司に出会ってしまわないためにも、企業人事や採用担当とのパイプのある転職エージェントを活用して、会社の社風や経営状況、将来性、口コミ情報など内部の情報をできるだけ集めることが大切。
先手先手で動いておきましょう。
仕返しは時間も労力もかかる上に、マイナス思考になりがちです。
そんなネガティブな時間の使い方は絶対嫌だと思うなら、転職は価値ある選択肢になります。
あなたの退職理由が上司のパワハラなら、上司の管理職としての評価は下がるでしょうし、人望・信頼も失うでしょう。
間接的だけど上司への仕返しとしては一番効果的かも。
パワハラ上司の末路
無事?パワハラ上司への仕返しに成功したとします。
その後当のパワハラ上司はどうなるのでしょうか?
社内での処罰を受けた場合は、当然ですが降格・減給などはもちろん、異動という名の左遷などが一般的でしょうか。
それに耐えられず依願退職する人もいるでしょうし、いずれにしろ社内でのキャリアアップのチャンスはなくなると考えて良いと思います。
「ざまあ!」と最初はスッキリするかもしれませんが、自分のためにも我が身を振り返ってパワハラ上司と同じ道を歩まないように気をつけたいですね。
参考:パワハラの定義とパワハラ上司の特徴
厚生労働省が「あかるい職場応援団」でパワハラの種類を6つ定義しています。
典型的な例を挙げているだけで、これ以外はパワハラにならないわけではありません。
嫌がらせには本当に色々なパターンがありますよね。
パワハラは職場環境がうみ出すもの?
パワハラが職場環境によって起こったり起こらなかったりすることはあるのでしょうか?
会社の規模や社風、社員向けのトレーニングの有無などが影響することはあると思うよ。
例えば、中小のオーナー企業などは、創業家・創業者の意思が業務のあらゆるところに影響すると思いますし、経営者自身がパワハラの傾向があれば部下にもそれを許してしまうでしょう。
また、ある程度の社員数がいても社員向けのトレーニングをあまり行わず、個人任せの場合も職場での抑止が働きにくくなると思います。
一方、業界・社会でブランドを確立している企業は、ちょっとした噂にも敏感です。
こうした大手企業では、社員のパワハラでイメージダウンすることを嫌いますから、ハラスメントのトレーニングも定期的に行われています。
社員向けのハラスメントトレーニングを定期的に行なっている会社は、ブラック企業である可能性が低かったり、パワハラ上司が少ないから面接の時に質問しておくことをおすすめする。
もちろん、最後は個人個人の性格によると思いますので、大手企業だからパワハラがないわけではありません。
みなさんも毎日のニュースでよく目にしているのではないでしょうか?
※自分が加害者にならないように、上司の行動がパワハラになるのかを知るために厚生労働省のサイトで学んでみるのもありです。
パワハラ上司の特徴とパワハラの内容
職場のパワハラは「業務遂行上の権限を持っている上司」が起こすパターンが大半だと思います。
「給料泥棒」
「暗い性格をなんとかしろ」
「反省文を書け」
「なんでこんな簡単な仕事ができないんだ」
「体調管理は自己責任。風邪くらいで休むな」
このような暴言を吐き、机を叩き、大声を出して怒鳴る、物を投げるなど恐怖を感じる人がほとんどです。
かつて勤めていた企業の上司(役員でしたが)に散々怒鳴られた。裏表の激しい人で、突然怒り出すのでストレスを感じ続ける毎日だったなぁ。。。
パワハラになるかならないかは相手がどう思うかではなく、あなたがどう感じるかです。
精神的に負担・ストレスを感じるなら、パワハラを受けているんだと考えていいはず。
決して自分を責めないでくださいね。
パワハラ上司は仕事を奪う
パワハラ上司ににらまれて、能力が低いとレッテルを貼られてしまうとあなたの能力に見合った仕事が任せられなくなります。
書類のコピーや整理、倉庫の整理、挙句のはてに弁当の買い出しを命令する例もあります。
ひどい人は自分の家の掃除を部下にやらせたことがあるとか。。。
ここまでいくとすでに奴隷ですよね。
パワハラされにくい人・されやすい人
「なぜ自分だけこんな思いをしないといけないのか?」という瞬間は誰にでもあると思います。
上司からのパワハラもその一つ。
そして、パワハラされにくい人もいればされやすい人もいます。
ではパワハラされにくい人ってどんな人でしょうか?
よく聞くのは次のようなタイプの人です。
・成績優秀で業績に貢献し続けている
・同じ派閥や上司の上司が知り合い
・どちらかというといじめっ子キャラ・体育会系
・Yes/Noがはっきり言える人
パワハラされやすい人はこの逆のタイプが多いと言えますね。
・成績が思うように伸びていない
・上司が敵対派閥
・どちらかというといじめられっ子
・Yes/Noがはっきり言えない
だからと言ってパワハラが許されるわけではないのは当然ですが、器の小さな人ほど権力を振りかざしがちです。
まとめ
ここまでの内容をまとめます。
・信頼できる相談相手を見つけ、一人で抱え込まない
・心と体に不調があれば医師の診断を受ける
・パワハラによる精神障害は労災の対象。労基署や弁護士などの利用も検討する
・会社の就業規則や社内の相談窓口を事前に確認
・パワハラの証拠を集める
・異動・転職も検討しておく
なんの落ち度もないのになぜ自分がこんなに苦しまなければいけないのか、その後始末まで自分でやらないといけないのかと思いますよね。
でも、パワハラ上司に仕返しするなら、仕返し後のあなたの生活を守る準備が絶対に必要です。
特にご家族にとってはあなたの健康が最重要ですが、生活のためにあなたの収入も必要としています。
自分と家族を守るためにも、できる準備はきっちりやっておきましょう!
※よくある転職の悩みについては次の記事でもまとめていますので、参考にしてください。
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