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転職に役立つ企業研究・比較のやり方とおさえておくべきポイント

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・転職を決めたけど自分に合う会社をどうやって選んだらいいかわからない

・「いい会社」って何が「良い」の?

・応募する会社を絞り込むときに何をくらべればいいか?

会社選びは誰もが迷うポイントです。

上場企業で名前が売れていたとしても、ブラック企業大賞で選ばれたり、長時間労働で社員が自殺してニュースに出たりする会社もたくさんありますよね。

世間で言う「いい会社」とあなたにとっての「いい会社」も異なることがよくあります。

この記事では、企業や業界の比較ポイントと情報の集め方を解説しますが、希望の会社は決まっているで、いますぐ詳しい求人情報が欲しいという方は別記事の「おすすめ転職エージェント」で探してみてください。

業界・企業研究のメリット

業界・企業研究の主なメリットは、以下の通りです。

・候補の会社同士を客観的に比較することで、ミスマッチのリスクを減らす
・業界・会社の将来性がわかる
・志望動機・自己PRに活かすことができる

これらのメリットについて順番に解説していきます。

もくじ

候補の会社同士を客観的に比較することで、ミスマッチのリスクを減らす

そもそもミスマッチには「求職者にとってのミスマッチ」と「企業にとってのミスマッチ」があります。

両方を知ることであなたにとってのミスマッチだけではなく、転職活動の成功率も上がりますので、参考にしてください。

ミスマッチを防ぐためのチェックリストを作る

具体的なミスマッチの内容については後から説明しますが、最初にミスマッチを防ぐために調べておくべきこと、転職エージェントとの面談や企業との面接時に確認すべき内容をまとめておきますので参考にしてください。

ミスマッチ予防チェックリスト

① 給与の内容

条件の中でも一番重要な、給与に何が含まれるのかを確認します。

通常基本給の他に残業代、各種手当、資格手当、家賃補助などが含まれているはずです。

また企業によっては社会保障税の一部を会社負担としているところもありますので、事前にチェックしましょう。

くまた

特に残業代については応募する職種やポジションによっては「裁量労働の年俸制」契約になっていて、残業時間全てに対して残業代が支払われない場合も多いので要注意です。

また裁量労働でも一定以上の残業時間については支払われるケースなどいろいろあります。例えば、「基本給には残業代が30時間分含まれているが31時間目以降は法定の割増率で支払われる」などです。

② 賞与の内容

賞与の内容を細かく確認することは転職者にとってとても重要です。

理由は、以下の通りです。

・転職直後の最初の賞与から満額支給されることは少ない。会社ごとに支給条件がある。
 営業職の場合は、毎年条件が変わる場合も多いのでそうした年次ごとの変化の有無や傾向も聞いておくべき。

・支給条件には上司の評価の割合、会社の業績、部門の業績など複数の条件が決められている場合がほとんど。
 面接の際に「だいたい基準金額を支給されていますよ」という説明で流さずに、どんな条件を満たす必要があるのか正確に確認すべき。

・外資系やベンチャー企業では、持株会のほかに入社時のボーナスとして一定数量の自社株をもらえる場合がある。聞かないともらえずに終わることも多いので、絶対確認・交渉すべき。

どれも重要なのでできるだけ文書やメールで回答してもらえるように依頼しておくことをおすすめします。

③ 有給休暇の種類、期間、条件

有給休暇にもいろいろな種類があり、会社ごとの特徴がよく出ます。

一般的には、年次有給休暇、慶長休暇、育児休暇、傷病休暇、勤続特別休暇などでしょうか。

有給休暇は入社初年度に付与される日数が会社ごとに異なりますし、育児休暇や勤続特別休暇などは一定の勤続期間が必要になる場合もありますので、こちらも正確な条件を確認しましょう。

④ 転勤の有無

転勤もあなたのキャリアに大きな影響を与えるポイントです。

ある日突然想定していなかった転勤の辞令を受けてびっくりすることのないように雇用契約の内容をしっかり確認してください。

⑤ 転勤ありと転勤なしの雇用契約

転勤の有無は求人情報にも記載されている場合があります。

「総合職、全国型、全国採用」などの記載の場合は転勤があり、「一般職、地域型、エリア採用」は転勤が無いケースが多くなっています。

前者は「全国転勤型社員」後者は「勤務地指定社員」とも呼ばれます。

また、転勤がある方が給与水準が高いことが多いと言えます。

⑥ 転勤頻度

転勤の多い職種は、管理職が圧倒的に多く営業、技術系専門職、事務職と続きます。

求人には転職ありとなしで内容が違うと説明しましたが、面接の場でもはっきりと確認する会社が多いと思います。

当然、転勤はできないと答えると内定は出ないケースが多いと思いますので、転勤の意思がなくても転勤できると答える人が多いと思います。

では、その場合に転勤の事例が出た場合、拒否はできるのでしょうか。拒否した場合どうなるのでしょうか。

大前提として雇用契約の条件として転勤の有無は明記されています。

転勤ありであれば、業務命令として転勤の辞令が出た場合拒否は難しいでしょう。

ただし、親の介護、あなた自身や家族に持病がある場合、出産、育児、結婚など人生の大きなイベントと重なった場合は、事情を考慮して転勤を猶予したり、対象から外すといった対応が取られる場合もあります。

中小企業などで新規で採用する余力も人的余裕もない場合は、個人の事情が汲み取られる可能性は低く、辞令即転勤となるケースも当然あります。

あなたの側にどんな事情があっても、会社が受け入れられない場合、転勤は強制となりますしそれを拒否することは懲戒解雇の危険があるという点は理解しおいてください。

⑦ 福利厚生

終身雇用・年功序列とともに日本の企業から消えていこうとしているのが家賃手当や自社所有の保養所、寮、学費補助、休業補償保険、確定拠出年金などの手厚い福利厚生です。

特に保養所や各種のクーポンなどは会社が所属する業界の健康保険組合が提供することも多く、外注化が進んでいます。

最近では新型コロナに伴う在宅勤務の仕事環境を整えるための手当てや健康維持のための手当てなども支給されるようになりました。

福利厚生は会社ごとにかなり異なりますし、金額も馬鹿になりません。

手厚い会社だと福利厚生で得られるメリットだけで年間数百万の価値がある会社もあります。

もちろん、それが希望動機になるわけではありませんが、家族のいる方には重要なポイントですので、しっかりと確認しましょう。

求職者にとってのミスマッチ

求職者にとってのミスマッチの主なものには「処遇条件」「労働環境」「人間関係」が主なもので、具体的には次のようなものです。

・新卒採用者や特定大学出身者が優遇されていて、中途採用は働きにくいしキャリアアップのチャンスが少なかった
・面接の時に聞いていた処遇(賞与の支給基準、福利厚生など)が異なる
・残業が少ないと聞いていたのに、前職と全く変わらないか逆に増えてしまった
・有給休暇がとても取りづらいし、取得実績も聞いていた話と違う
・語学力を活かせると思ったが、100%日本語で仕事ができてしまう
・フラットな組織と聞いていたけど、社員はフラットだが社長のワンマンだった
・仕事の内容が前職に比べて低く制限されているので、自分が成長できると思えない

一見内部にいないとわかりにくいものも多いかもしれませんが、だからといって何も調べずに転職してしまうのはリスクが高すぎます。

くまた

最近は転職口コミサイトもありますし、面接の際に一緒に働くかもしれない社員との面談を申し込むなどして最新の社内事情を入手することができますので、面倒くさがらずに必ずチェックしてください。

企業側にとってのミスマッチ

企業側に問題がある場合もミスマッチは起こります。

主なものは「求職者の能力・経験を正しく評価できなかった」「面接時と性格が全く異なる」「処遇や労働環境の説明を十分にしなかった」などです。

応募者の能力や経験値を十分に評価できなかった

実際欲しかった能力・スキルが全く足りていなかったり、マネジメント経験が年数やポジションの割には内容が薄く、とてもプロジェクトチームや部門を任せられるものではなかったりなど、前職での能力・経験の評価を誤ってしまったことに起因するミスマッチになります。

面接時に感じた性格と全く異なるキャラクターが出てきた

一番難しいことはこの性格に関する点ではないでしょうか。

一定の社会人経験と転職活動歴があれば、面接相手が求める人物像を「演ずる」こともある程度は可能です。

正直一緒に働いてみないと本当のことはわからないと割り切りたいところですが、採用コストなどを考えるとなかなか難しい問題ですね。

くまた

採用側にとっても転職者側にとっても予防しづらいのですが、それゆえに双方をよく知る第三者=転職エージェントの活用がこの手のミスマッチには有効だと思います。

企業側の説明が不十分

ブラック企業のように故意に本当の職務内容を隠したり誤解しやすい表現で伝える場合は論外ですが、期待値と職務内容を混同してしまうような伝え方をすると、転職者側に間違った期待をもたせて入社後のミスマッチを引き起こしてしまうリスクが上がる可能性があると感じます。

業界・企業の将来性がわかる

転職を検討するときに給与や福利厚生を重視する方も多いと思いますが、その原資となるのは言わずもがな会社の売上や利益です。

業績が下がれば給与も下がり、福利厚生も削減されるだろうことはご理解いただけるかと思います。

一度転職をしたら、通常は3−5年程度勤めるのが平均的な期間かと思いますが、経済のグローバル化はその短い期間の中でも大企業でさえ業績が一気に悪化してしまうリスクに直面するようになりました。

目の前で起っている凄まじい勢いのIT技術の進展は、全ての業界に大きく強い影響を与え、僕たちにも変化することを強制しています。

成長と衰退、そして生まれ変わりが同時に起こっている激しい環境下にあって、生き残る企業の条件はどんな条件で、その業界の各社がどのような計画を立てているのかなどを知らずに会社を選ぶことのリスクをお分かりいただけるかと思います。

ITによるデジタル化の進展と新型コロナ禍は、金融、運輸、小売、建築など多くの業界に根本的なビジネスモデルの変更を迫る大きな波になりました。

くまた

今いる会社や興味のある会社がそうした変化の影響をどの程度受けるのか、影響の程度を経営層や業界がどう捉えてどんな対策を打とうとしているのかを知ることが、キャリアパスの構築に必要な最初の条件となります。

業界に将来性がなく成長もしていなければ、その業界に所属する会社はたとえ大手であったとしても遅からず衰退していきます。

やりたかったことが特定の技術や産業にあるのなら、その業界が今後3−5年でどうなっていくのか、その後はどうなるのかについて調べておくことがどれだけ重要か十分おわかりいただけたと思います。

自己PR・志望理由に活かせる

行きたいと思った会社の理解を深めることで、自己PRや志望動機に活かすことができます。

人間同士でも同じことですが、相手のことを知らずに相手を褒めることもできませんし、信頼することもできませんし、友人になどなれませんよね?

企業との関係も似たようなところがあります。

くまた

社風というその会社の文化に自分の価値観があうかどうかは、仕事のパフォーマンスを出す上でもキャリアを作っていく上でもとても大切です。

また、生え抜き社員以外には大きなチャンスが回ってこないような会社では中途採用者は活躍できないなんてこともあるので、社風に関する調査・研究は手を抜いてはダメです。

その会社を知れば知るほど、あなたのPRや志望動機は相手にとって納得感と説得力のある内容になることは間違いありません。

業界・企業研究の情報源

インターネットのおかげで大量の業界・企業情報が溢れています。

ここでは代表的な情報源と特徴をまとめましたので、参考にしてください。

IR情報決算短信、アニュアル・レポート、決算発表資料業績、収益構造、投資状況、競合、脅威、成長性
SNS企業ブログ、Twitter、Instagramなど評判・口コミ、働きやすさ
会社四季報企業の基本情報、株価情報、株価予想将来性、業績リスク
PRTIMESプレスリリース配信サービス企業の最新情報
企業主催イベント商品やサービスの説明会、Webセミナー商品、サービスの品質、開発力、企画の背景、現場で働く社員の様子、雰囲気、情熱
転職エージェント企業の内部情報企業が求める人材像、スキル

情報は比較する

業界企業の情報は、必ず一覧にして比較しましょう。

比較することで見えてくるものもたくさんあります。

というより、比較しないと作った意味がありません!

例えば、異なる業界の同じ職種であればよりはっきりとあなたの希望する仕事の特徴を教えてくれますので、なぜその仕事にチャレンジしたいのかという志望動機を明確にすることにも役立つはずです。

同じ職種なのに業界によって給与が異なることもたくさんあります。

くまた

データがあればいろいろな切り口でその仕事、職種、業界の本当の姿を理解できますので、転職後のミスマッチも確実に減りますから、面倒ですが情報をまとめて比較し、入社後の満足度が落ちないように気をつけてください。

チェックするとより深く業界・企業を理解するポイント

経営陣

商品やサービスには女性向けのものと男性向けに分かれるものがたくさんあります。

例えば、20代〜30代の女性向けの商品を数多く発売している会社の経営陣が全員日本人の高齢の男性だったらあなたは何を感じるでしょうか。

その会社が女性登用やダイバーシティを会社の価値観として大っぴらに宣言していたら?

僕であれば、ちょっとその会社では働きたくないなぁと感じてしまいます。

くまた

もちろん、逆差別だという意見もあるかと思いますが、女性比率、外国人比率が10%以下であればそれは言っていることとやっていることが違っていると思うのです。

そうした会社に転職したいときは、社風や文化、口コミについて徹底的に調べることをおすすめします。

顧客

どんな企業も顧客という市場がなければ売り上げを上げることも利益を上げることもできません。

会社にとっては顧客に求められるサービスや商品を提供し続けることができるかどうかが企業活動の目的と言ってもいいでしょう。

個人を商売の相手とする場合と企業を商売の相手とする場合で顧客の質や大きさは異なりますが、商品やサービスを気に入ってくれて継続的に買ってくれる顧客をどれだけ持っているかが成長と将来を決めることになります。

くまた

企業の顧客を知ることが会社の将来性を判断し、あなたのキャリアプランにとっても重要な要素になりますので、この情報も絶対に集めるようにしてください。

商品・サービスの強み

転職したいと思うほどの会社であれば、ぜひその会社の商品やサービスを使ってみることをお勧めします。

実際に買うことで、商品の品質だけではなく購入後のサポートや各種の会員サービスなど、その会社に関わるいろいろなことが見えてくるはずです。

例えば、商品について不明点があるときにサポート窓口へ電話してみたら、スムーズに担当につながりたらい回しされることもなく、あなたの期待以上の回答がもらえたりすることもあるでしょう。

それは間違いなくその企業の強みの理解につながるはずですし、あなたの志望動機の理由にもなるはずです。

口コミ

面接で一般社員や入社後に一緒に働く社員に合わせて欲しいとリクエストしても、必ず実現するわけではありません。

また、転職エージェントに社内の情報を質問しても何も知らないことだって十分にあり得ます。

そのまま何も情報を集めずに転職を決めてしまうことはあまりにもリスクが高いですから、ぜひ会社口コミ情報をネットで調べるようにしてください。

お勧めはopneworkや転職会議です。

くまた

8割くらいの口コミが退職者の投稿ですので不満を書き込む比率が多くなりがちですが、それでも生の情報収集であり登録された企業数を考えると情報源として活用しない理由はありません。

鵜呑みに全てを信じるのではなく、どう言った傾向があるのかや自分が同じ立場に置かれたらどう思うかなどシュミレーション程度に利用する方がいいかも知れません。

まとめ

ここまでの内容をまとめます。

・候補企業は同じ情報を並べて客観的に比べて見ることが大切
・ミスマッチは求職者にも企業にも発生する
・お金の絡むポイントは必ず詳細を確認し、できるだけ書面にしてもらう
・企業を知ることは自己PRや志望動機の質を高めるために必須
・情報源は定期的に確認すること

転職は情報戦です。

量も質も大切なものですので集めて管理するのは確かに面倒ですが、ここで手を抜くと転職後に後悔することになります。

ミスマッチで短期間の間に再度転職となると、莫大な時間とお金を失うことになり、あなたのキャリアにとってもメリットにはなりません。

準備にしっかりと時間をかけて、転職成功を手に入れてください!

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