10年経っても給与が上がらない件について。

10年とは言わず、3〜5年同じ会社で頑張っているのにまったく給料が上がる気がしないなら、これからもグッと給料が上がる可能性はゼロに近いでしょう。

なぜか?

多くの場合、給料が上がらない仕事や会社・業界を選んでいるからなんです。

僕は未経験で派遣社員としてIT業界に飛び込んで転職のたびに年収を20%以上上げてきました。

それができたのは、成長を続ける業界・会社・仕事を選んできたからです。

かといって手当たり次第に年収の高そうな求人に応募しても、年収も転職満足度も上がらないはず。

この記事は次のように悩んでいる人のために書きました。

・10年務めてもほとんど給料が上がらないのはなぜ?

・転職した元同僚の給料が20%アップ?同じ業界なのになぜ?

記事を読み終わる時には自分がどんな選択してきたのか、なぜそれが給与が上がらない原因なのか、給与を上げるために選ぶべきことは何か、今日からできることは何かに気づくヒントになれば幸いです。

もくじ

給料があがらないホントの理由

10年間同じ給料なら、物価が上がることを考えると実質的な年収は減っています。

年功序列・終身雇用が残る日系企業では少しづつゆっくりと給与は上がっていきますが、毎年春闘で話題になる「ベア」(ベースアップ=基本給の上昇率ですね)はほとんどゼロに近いんです。

引用:NRI「今年の春闘でベアは9年ぶりのゼロに」より

実はこの「年功序列・終身雇用」が年収が上がらない原因だって気がついている人は少数派。

ざっくりこんな負のループになっています。

くまた

この負のループから抜け出さないと、そう簡単に年収は上がりません。

「市場価値」が上がれば給料は増える

つい人と比較したくなるのが人間で、自分が低い方・悪い方にいると心も荒れるし、心が荒れている人が職場にも集まります。

・今の会社は不満やグチの多い職場になっていませんか?

・一生をかけるだけの価値のある会社でしょうか?

・何があっても社員を守ってくれる会社でしょうか?

転職で解決できるなら、すぐに行動すべきです。

キャリアを変えるにしろ、上げるにしろ、年齢が若いほど転職の難易度は下がります。

給料明細」が教えてくれるリスク

検討すべきポイントがわかったら、次に自分の給与を「分解」して、同世代の平均と比べて低いか高いかをみてください。

分解するのは、

①基本給

②ボーナスや賞与、残業代

③住宅、通勤、資格などの各種手当

の3種類です。

「②ボーナスや賞与、残業代」や「③住宅、通勤、資格などの各種手当」は業績や会社の規則によって決められるもので、変更可能なものを含めてください。

もし基本給に準ずるもの=業績が悪化しても支払われるものがあれば、「①基本給」に含めます。

くまた

給与の内分けを確認して業績や給与規則で決まっている賞与など「自分ではコントロールできない収入」を除外することで、給与減のリスクをはっきりさせることで取るべき対策がはっきりします。

例えば、もしあなたの給与が基本給350万、ボーナスは100万、理論年収450万とします。

昨年の年収が350万、業績悪化でボーナスが30万だった場合、年収で考えると下がっていますが、基本給ベースでは下がっていません。

同業他社のライバルの年収が、基本給が300万でボーナスが200万、理論年収500万の時、「よし、転職してボーナスを上げるぞ!頑張れば頑張っただけもらいたいし!」はリスクが高すぎます。

会社によってはボーナス額を決める計算式に個人だけのパフォーマンスではなく、部門や会社の成績・利益が含まれていて自分ではコントロールできない場合があるからです。

くまた

この点を勘違いすると、転職しても給与が上がるどころか下がってしまうリスクを負うことになるんです。

まずは、自分の給料の実態を知るところから始めましょう。

仕事の「価値」を考える

さて、次に自分の仕事の内容を分解してみます。

具体的には、次の項目をチェックしてください。

・自分しかできない仕事は何割あるか?

・その仕事は経験が必要だからか、それともスキルが必要だからか?

もし自分でしかできない仕事が半分以上で、その仕事も経験があれば誰でも短期でできるようなものだと、その仕事の「価値」は低いといえます。

・社員一人当たりの売り上げはいくらか?業界平均と比べて高いか低いか?

・自分の会社は1次請けか、2次請けか、3次請けか?

・1次請けの価格はいくらか?

これらの数字が低い場合、あなたの会社は今以上の給与を払うことはできません。

他社の給与も同水準の場合は、業界全体が低付加価値で社員に平均以上の給与を払うことはできないビジネスモデルになっている可能性が高いと言えます。

ここまで確認したことをまとめます。

・年収に占める基本給の割合

・自分の仕事の専門性

・会社のパフォーマンス(業績)

・会社の業界構造におけるポジション

・業界平均給与、競合の給与との比較

これらを「数字」で確認することで、業界の将来性や給与が増えるかどうかもある程度わかります。

くまた

この質問にすぐに答えられないなら、会社のことを知らなすぎます。

業績はサラリーマンとして生き残るために必須の情報ですし、倒産リスクを早期に把握する手段の一つでもあります。

上場企業でなくても自社の決算は内部資料でわかるはずですので、定期的に確認しましょう。

市場価値を知らずに転職活動を始めてもうまくいかない

社内の評価がすごく高くて優秀だと思っていた人が、転職したけど年収もポジションも下がってしまったなんていう話を聞いたことがないでしょうか?

これは「社内の評価と市場価値はイコールではない」ことを知らないからおこる必然の結果です。

転職エージェントで市場価値を査定してもらう意味は、あなたが自分を評価する基準(社内価値)を人材市場・転職市場の評価基準(市場価値)に合わせて価値が落ちる場合に備えるためです。

このギャップに気がつかず期待値の高いまま転職活動を始めてしまうと「こんなはずじゃない」「もっといい条件の求人があるはずだ」と勘違いして転職活動の長期化、失敗につながりやすくなってしまうんです。

社内評価と市場価値がズレると転職しても降格?年収ダウン?

もちろん、上がる場合もあれば同じ業界なら下がらない場合もあります。

あなたの希望するキャリアパスがどのパターンになるのかを知って、準備をすることが大切ではないでしょうか。

くまた

あなたの仕事は所属する部署や会社で評価されていたとしても、それは会社の中だけの評価であって、社外では必要とされないかもしれません。

まずは自分の市場価値を査定することから始めましょう。

目的別おすすめ転職エージェントランキング【転職成功率を上げる組合せ方】」で詳しく比較しているので参考にしてください。

もちろん、利用するしないはあなた次第。じっくり考えて選んでください。

成長性する業界・会社は給料が上がる

平均給与と同じくらいに大切なポイントが業界・会社の将来性=成長性です。

今の給料が高くても、すでに右肩下がりでどんどん市場規模が小さくなっているようなら、近い将来リストラや大幅な給料削減が起こっても全く不思議ではないですよね?

消えていく業界・会社・仕事

最近で言えば紙、プリンター、カメラのフィルム、CDなどはデジタル技術で需要が消えました。

また、自動車、音楽、アパレルなどは所有から利用へと消費者の行動が変わりビジネスモデルを変えられない会社はどんどん潰れています。

こうした既存の企業・業界にとっては最新技術に合わせて新しいビジネスモデルを組み立て市場を創る力があるかどうかが生き残りを左右します。

くまた

ベンチャー企業が集まる業界で1社一人勝ちではなく、数社の競合それぞれ競いながらも業界・市場として成長性ている分野は、チャレンジする価値が大いにあると言えます。

例えば、コンサル会社のデロイトが毎年発表しているテクノロジー企業成長率ランキング「デロイト 2019年アジア太平洋地域テクノロジーFast 500」が参考になります。

成長し将来性のある会社を見つけるとともに、成長する会社が顧客とする会社や業界を知ることで投資資金の動きを理解することもできます。

給与の高くても将来性のない会社、給与も将来性も低い業界は避けて、高付加価値商品・サービスを持つ業界・会社を選ぶことが給与を上げるためにとても重要です。

優れたビジネスモデルが利益=高い年収の源泉

新型コロナ禍のような企業経営にとって厳しい環境で株主最優先の外資系企業全てがリストラをするのかと言うとそんなことはありません。

IT業界の外資系トップ企業はリストラもせず社員を守っています。

事業が高い利益利率を出しているから、株主に還元し、社員に高い給与を払っても手元にしっかりと利益が残っているんです。

単純に言うと、儲かっている度合いが日系企業と違います。

日系大手企業が100円の売り上げで出す利益が10円だとすると、給与の高い外資系IT企業は20円〜30円儲けています。

くまた

そして生み出した利益を使って、さらに成長を続けるために優秀な人材を求めて良い給与と働きやすい環境を提供するんです。

その差を生み出している「ビジネスモデル」にこそ高い給与を出せる理由があるんです。

つぶれにくい会社を選ぶポイント

給与は自分につけられた値札です。まずはその値段が高いのか安いのかを知る必要があります。

代表的な方法は以下の2つです。

企業情報サイトや会社四季報で社員の平均年齢と給与を調べる。

転職希望先の会社が大体絞れているのであれば、この調査で社員平均年齢の平均給与=「その会社が出せる給与」はわかると思います。

会社選びのコツについて詳しい方法が知りたいなら「成長性や将来性のある会社を選ぶために知っておくべきこと」にまとめましたので、ぜひご覧ください。

次に、自分がそれをもらえるかどうか=利益をもたらす人材であると認めてもらえるかどうかを知る必要があります。

平均給与の高い業界・会社を選ぶ

ごく単純な話ですが、会社が儲かっていなければ高い給料は出せません。

ただ、誤解しやすいのは、大企業だから売上がすごいから給料が高いわけではないことです。

くまた

会社が高い給料を払うのは、会社の商品やサービスが高い利益を生み出すために必要な「付加価値」を作ることができる人です。

付加価値は技術力や経験だけではなく、それらの希少性も大きく影響します。

典型的なもの士業と言われる弁護士や医師などです。

数も限られる上に、取得には国家資格が必要で、仕事の単価も高いからです。

付加価値や希少性をつくる

では、どうやって「付加価値」や「希少性」を出せばいいのでしょうか?

例えば、ITエンジニアであれば、英語力を持っていれば希少価値が出ます。

スキルを掛け合わせることで誰でも希少価値のあるスキルセットは作れるんです。

希望する業界で「給与が高い人がどんなスキルを掛け合わせているのか」を調べることで、キャリアアップの方法が見つかりやすくなります。

くまた

あなたが希望するポジションに応募した他の人のスキルセットを転職エージェントに聞いたり、知り合いにその仕事をしている人がいたらどんなスキルや経験が求められるかを聞いておけば応募先企業の絞り込みの役に立ちますよ。

成功率を上げて効率的に転職活動を進めるための転職エージェントの組み合わせ方については「目的別おすすめ転職エージェントランキング【転職成功率を上げる組合せ方】」も参考にしてください。

自分の強み・弱みがわからないなら

あなたが気がつかなかった現在のキャリアの問題点・課題、異業界や異業種への転職の可能性も広がりますよ。

転職者が活躍しやすい会社を選ぶ

もう1つ気をつけて欲しい点が、「社風」です。

せっかく年収も高くて成長を続ける会社に転職しても「なんか働きにくい・・・」と感じる会社ではなかなか結果は出にくいもの。

ここで言う社風は、転職者にとって成長しやすい、出世しやすい会社なのかどうかと言うことです。

昔ながらの派閥の営業が残っていたり、新卒重視の社風の場合、転職してから活躍の場しても昇進のチャンスが十分に与えられない場合もあります。

くまた

上場企業であれば、役員クラスの経歴を公開していますからある程度そこから社風を読み取ることは可能ですが、外部からだととてもわかりにくいものです。

リスクをとって給料ジャンプアップ

ハイリスクにはなりますが、一つの手として考えられるのが営業職などの「成果型報酬」の仕事に異動希望を出してキャリアチェンジをするか、給与システムが成果報酬型になっている会社に転職することです。

くまた

最初にも説明したとおり、ボーナス依存の年収アップはリスクがとても高いと思ってくだださい。

営業向きで大幅給与アップ!なんてこともありえますが、業績を上げたときの上振れは大きいけど、実は基本給が新卒以下なんてこともあります。

向き不向きに加えて十分下調べをして最悪のケース=ボーナスゼロを想定してチャレンジするべきです。

既婚で奥さんが専業主婦であれば、パートに出てもらう(もしくはその準備)など生活を守るための計画をしておくべきですし、そのためにしっかりと話し合っておいた方がいいと思います。

転職に失敗したくなければ嫁に聞け!【一番身近な最高のアドバイザー】

経営者の視点で給与を考えてみる

あなたが社長ならあなたにいくらの給与を払いますか? 

また、社長として自分の給料はいくらにするでしょうか?  

会社にとって給料は投資

社員の給与を上げると売上・利益が上がって儲かることが確実なのであれば、喜んで投資するでしょう。

あのトヨタでさえ2019年のベースアップは月1万円ちょっと、年額で12万です。

そもそも賃金増は企業にとって費用対効果が薄いものです。

年功序列でクビにはならない、ベースアップで給与はあがる、しかも企業年金や退職金などの手厚い福利厚生のある大企業なら転職はデメリットの方が多いはず。

辞める人はいくら給与を上げても辞めますし、社員の代わりはいくらでもいるのです。

くまた

会社とは、特定の人間に過度に依存しないための「組織」ですから。。。

給与をぐっと(2〜3割)上げるためには少なくとも2〜3年の長期的な計画が必要です。

会社員にしろ個人事業主にしろ、給与・収入は「成果」に対する対価。

働いた結果に価値がなければ会社は儲かりませんし、給与を上げる元手になる利益も出ません。

利益率が高いから高い給料を払う体力があるんです。

くまた

繰り返しになりますが、給与を上げるためには高い給料を払えるだけの体力のある会社を選ぶこと、その会社で実績を出せるだけの経験・能力=将来貢献度を証明できることです。

転職エージェントに業界、競合、職種の給与と自分の市場価値を教えてもらう

「転職する自信がない」「年収が下がるか上がるか想像もできない」という人は、まず自分の今の値段(市場価値)を調べましょう。

転職エージェント・転職サイトの無料キャリア相談で「現時点での市場価値」がわかります。

これを知らずに勢いで転職活動をはじめても期待するほど年収アップはしないはず。

なぜなら、人材にも「相場」や「旬」があるからです。

キャリア相談の時に履歴書や職務経歴書を提出しておけば、

・書類審査の通過率を上げるためのアドバイスももらえる

・あなたにマッチする求人があれば連絡がくる

・仕事が忙しくても情報は自動で集まるので効率的に転職活動を進めることができる

などのメリットがありますから、利用しない人の方が少ないと思います。

くまた

転職エージェントや転職サイトをつかわないと転職活動が長期化したり、思うように書類選考や面接に通らず成功率が下がるデメリットがたくさんあります。

会社に依存しすぎない

本業である程度の収入が既に確保できているのであれば、収入源を複数持つこともリスクを減らす有効な手段です。

政府もサラリーマンの副業を支援し始めています。

大手企業の7割は副業禁止を継続するといっています。

自分の会社がどうなのか、転職先はどうなのかを調べておくといざ始める時に楽だと思います。

くまた

本業の給与が低すぎて悩んでいる場合は、まず本業で市場価値のあるスキルと経験・実績を身につけることが最優先です。

この順番を間違ってしまうと、いつまで経っても時間を売ってしか収入を得られない低賃金のスパイラルから抜け出すことはできません。

この点だけは、十分意識してキャリアを組み立ててください。

 給与が上がらない人の3つの特徴

くまた

僕の周りでも頑張っているのに報われない人は結構います。本人は頑張っていると思っているのに、周囲からはあまり評価されていないことも多いんです。

そうした自己評価と周囲の評価にギャップがある人の典型的な3タイプは次のような感じです。

① 指示待ちの人

人に使われるタイプの人。

自ら率先して仕事を探したり、今の仕事を改善したり、自分がいなくなった場合でも仕事を回す仕組み化が苦手な人、できない人です。  

② 社内規則を知らず、そもそも昇格の条件を満たしていない人

意外と多いのがこのタイプ。

実力もあるし周囲の評価もいいのに社内規則を知らないばっかりに昇格できない人です。

このタイプの人は、ルールを無視して猪突猛進しやすい人もいて周囲の評価が下がりがちです。  

③ 俺は給与分しか働かない人
「指示待ちの人」と重なる部分がありますが、どんなことがあってもプライベート最優先定時にはきっちりと帰る人です。

ただし、本人が言うほど給与分の利益を会社にもたらしているとは思えないパターンが多いです。

くまた

このタイプになってしまうと思うようには給与・年収が上がりません。「がんばっているのにどうして認められないんだ?」と思ったら、仲のいい同僚や上司に率直に聞いて見ることをお勧めします。

必須のビジネススキルを磨き希少性の高いスキルを身につける

手持ちのスキルや経験から市場価値のある希少性を作り出すには、あなたがどんなポータブルスキルをどのレベルで持っているかを知ることも大切。

ポータブルスキルは、コミュニケーション力やリーダーシップ、マネジメント力といった、どの業界・会社に行っても必要となる能力を言います。

くまた

一方希少性の高いスキルは、医師や弁護士の資格のように持っているだけで価値のあるものもありますが、他のスキルと掛け合わせることで価値を「生み出す」スキルも含まれます。

すでに解説した通り、英語力などの語学力は手持ちのスキル・経験に掛け合わせることで希少性を生み出してくれる典型的なスキルです。

ポータブルスキルをみがいておけば、未経験の仕事や異業種へ転職できる可能性が高くなります。

まとめ

この記事の概要を再度まとめておきます。

給与を上げるためには、

・経営者の視点で「給与」を考えてみる

・成長性・将来性の高い業界・会社を選ぶ

・平均給与の高い業界・会社を選ぶ

・ポータブルスキルを掛け合わせて希少性の高いスキルセットを作る

・転職者が活躍できる会社を選ぶ

・成果を出す働き方を選ぶ

「選択を迫られたときにより険しい道を選ぶ」なら、将来手に入れるだろう険しさに見合った報酬を見据えています。

背伸びをしてでも掴まないと2度と届かないチャンスもありますが、闇雲にチャレンジしても結果はついてきません。

くまた

キャリアアップも年収もアップしている人は、情報を徹底的に集めた上で「狙って」成果を出し、その実績を認められて好条件で転職しています。

自分の実力・実績と「売り時」を考えて、「次の一手」を今日うちませんか?

あとで読むからメモっとく!
もくじ