・トラブルで同僚を責めてしまい、孤立してしまった
・上司と相性が合わなくて部門で孤立した
・派閥や学閥に馴染めない
・同期で固まっていて、中途入社は輪に入れない。飲み会も誘われない
職場で孤立してしまう原因はいろいろありますが、自分に原因がある場合と自分以外の原因に分かれます。
結論から言えば、自分に原因のある場合は改善することができますが、自分以外の原因を解決するには限界があり、異動や転勤で解決できる場合もあれば、転職以外は解決が難しいケースもあります。
仕事はチームワークでやってこそ成果を最大化できます。
孤立したことをメリットと捉えて、人付き合いが少なくなってラッキーと考えるのは自分のキャリアを自分で殺してしまうようなものです。
年功序列・終身雇用崩壊した今、独りよがりの働き方で仕事を守ることはできません。
トラブルを自分が成長するチャンスと前向きに捉えて、自分から環境を変えませんか?
もちろん、パワハラ、セクハラは例外です。
原因をはっきりさせる中で、ハラスメント要素が含まれている場合は、
家族、友人、第三者の力を頼って会社に対応をしてもらうか、
転職などで環境を変える選択肢を持つべきだと思います。
この記事では、
- 自分に原因があって孤立する場合
- 自分以外に原因があって孤立する場合
に分けて、それぞれの具体例を紹介しつつ、予防策と孤立してしまった場合の対策を解説します。
【対策の前に事実確認を!】
まず原因がどこにあっても忘れずにやってほしいことがあります。
それは「事実確認」です。
何が起こったのか、起こっているのかを時系列で把握することで、問題はずっと解決が易しくなります。
すでに孤立している場合は難しいかもしれませんが、できる範囲で過去に起こったことを洗い出して、ノートにまとめてみてください。
いろいろなヒントが得られると思います。
自分に原因があって社内で孤立する場合
自分に原因があって孤立してしまう場合も、パターンとしては沢山あります。
ここでは代表的な6種類について順番に解説していきます。
あなたの身嗜みの問題で孤立
ビジネスマナー以前の問題なのですが、きちんとできている人が年々少なくなっている印象があります。
ヒゲや髪型を整える、洋服はプレスする、靴を磨く、汗・タバコ・香水といった匂いに気をつけるなど身嗜みの基本的なことをこまめにチェックすることをお勧めします。
身嗜みは相手への気遣いです。
これができない人は会社だけではなく、プライベートでも友人が減っていくと思いますので、朝昼晩のルーティンとして真っ先に取り組んでほしい問題です。
仕事の進め方に問題があり孤立
仕事のやり方や進め方に問題があって社内で孤立している場合は、理由も結果も分かり易いので、改善方法は簡単です。
今までやっていたことを逆のことをすればいいだけです。
ただ担当業務に関係する人のみならず、商品やサービスを通じて顧客にも影響しかねない問題なので、孤立しやすいだけではなく会社の信用を失うリスクがあり、緊急性が高い問題と言えます。
あなた一人の問題では済まなくなってしまう可能性がありますので、至急の改善が必要です。
一人で抱え込んでトラブルにしてしまうタイプ
ホウレンソウが下手だったり、「巻き込む力」が弱い場合に周囲と情報共有=リスク管理ができずに、ちょっとしたミスが大きな問題へと発展してしまうことが多いタイプです。
問題は巻き込む範囲が広いことと顧客ビジネスへの損害となる場合が多い点です。
改善を難しくしている場合があるとしたら、孤立している当の本人、つまりあなたの認識だけがずれていることが考えられます。
過去に起こったことをノートに書き出すように説明した理由もここにあります。
まずは客観的に自分の行動を見直してください。
頑なに自分の仕事しかしない、情報を共有しない(無意識に特定の人を省く)タイプ
一人で抱え込むタイプは意識が自分の内側に向かいますが、自分の仕事しかしない、自分のポジションを守るために情報を共有しない場合は他人に対してより攻撃になっています。
これは過去にミスを指摘されて個人攻撃を受けたり共有した情報が原因で大きな問題になった経験が引き金となっていないでしょうか。
自己防衛が理由だと思うので、自分では気づきにくいタイプです。
例えば、プロジェクトでいつも特定の人にだけメールを送っていなかったり、連絡が漏れていたりということがあれば、上司との面談の機会を使って(無ければ作って)、自分がなぜ孤立しているのかを聞いてみることをお勧めします。
性格の問題となって社内で孤立してしまう場合
人見知り、ネガティブ、愚痴や文句ばかりで提案がない、真面目すぎる、空気を読めないタイプなど、性格に原因のある場合は、上司や同僚、家族や友人に指摘を受けることも多いと思います。
自分でも気がつく機会が多いはずですが、正面から向き合うことを避けてしまうと「孤立」という形で自分に帰ってきて今います。
性格を直すことは難しいかもしれませんが、行動を正すことはできるはずです。
1つずつでも少しずつでも試してもらえたらと思います。
人見知り
人見知りというのは一概に悪いことだとは思いません。
人それぞれにパーソナルスペースの大小の違いがあります。ただ、仕事を妨げるようなレベルであれば、職種を変えるべきかなと思います。
例えば営業やコールセンターなどは人見知りの人には辛いでしょう。事務系でも人と接する機会の多い人事も難しいと思います。
俳優のように、自分の中に仕事用のキャラクターを作るという人もいますが、一般的なやり方ではありません。
どうしてもその仕事がやりたい、でも人見知りの性格が邪魔をするということであれば、会社はあなたの成績が投資効果のあるものかどうかという点を判断基準にして処遇を決めることでしょう。
当然投資効果が無いと判断されれば最悪仕事を失うでしょうし、効果ありとなれば時間的な猶予はあると思います。
いずれにしろ、精神的に大きな負担がかかってまでやりたい仕事なのか、それで自分や家族は幸せになれるのかという点からも職場を変えることを考えるべきと思います。
ネガティブ
物事を悲観的に考えてしまう癖がある人も会社ではあまり評価されないタイプです。
ただ、リスクに敏感、慎重に行動する、計画が緻密といったようにプラスに作用する使い方のできる「能力」でもあります。
会社という組織はリスクをとってチャンスを掴み、投資をして利益を出すものですから、ネガティブになりすぎてリスクを嫌い、チャンスを逃すようなことがつづけが、必然的に評価は下がり、巻き込まれたく無いと思う同僚からは距離をとられてしまうでしょう。
どんな仕事でも失敗はつきものです。
初めてやることであっても過去に経験のあるものであっても、失敗するときは失敗します。
もちろん、何度も同じミスを繰り返すことは許されません。
しかし、過去のミスから学んでやり方を改善した上でチャレンジするのであれば、次回にうまくいかなくても周囲は一方的に攻めることはありません。
要は、リスクをどの程度取るのかを会社の体力や仕事の重要性、緊急度などからバランスさせていく訓練が必要です。
とりわけネガティブな面を出しすぎて愚痴や文句ばかり言っていていては、リスクに敏感であるというせっかくの「長所」を活かせません。
何かに反対したり、あなただけが感じているリスクがあるのなら、それに対応するための別の作戦を提案することで、ネガティブという評価は「慎重」や「緻密」といった良い評価に変わっていくのではないでしょうか。
空気を読めない
数年前に「KY」という造語が流行りましたが、空気を読めないという言葉は日本人特有の表現です。
外資系に勤めて外国人との付き合いが増えるとすぐに気付くのですが、自分の意見や考えを言葉にせず「言わなくてもわかるだろう」という考えは否定されます。
言語、文化、宗教が異なる多元的な社会では「言葉」こそが理解し合うための唯一の手段であり、「あ、うん」や空気を読むことは求められません。
ただ、空気を読むことを「相手の立場に立って配慮する」と翻訳する場合は異なります。
もしあなたが孤立する原因が、相手の言葉が足りないがために起こる誤解やトラブルではなく、あなたが相手の立場を考えずに発言したことや行動したことが問題を引き起こしているのであれば、その原因を突き止める必要があります。
辛いかもしれませんが、お勧めのやり方は同僚や上司、家族や友人にまっすぐ聞いてみることです。
あなたが素直に接することで、相手もきっとあなたの力になろうと協力してくれるはずです。
ぜひ勇気を出してチャレンジしてみてください。
あなたの振舞いや行動が原因で孤立してしまう場合
意外と多いのですが、基本的なビジネスマナーが欠けているために重要な仕事を任せられなかったり、信頼を得られなかったために孤立してしまう人がいます。
ちょっと気をつけることで劇的に改善する場合もあれば、身についてしまった習慣から変えるためには多大な努力を必要とするものもあります。
ただ、このタイプはあなたが意識を変えて行動を帰れば絶対に孤立する原因にはならないはずです。
思い当たる節があれば、ぜひ改善にチャレンジしてください。
基本的なビジネスマナーができていない
挨拶や感謝、謝罪が下手だったり時間にルーズな人は評価が低くなりがちです。
特に挨拶や感謝がない人は偉そうで上から目線、そんなふうに感じる人が多いはずです。
初対面のお客様や上司に同じような態度を取れば、間違いなくあなたの評価は暴落しますが、逆に言えば丁寧な挨拶、何か助けてもらった感謝の言葉を送るだけで劇的に改善するパターンでもあります。
まずは出退社の際の挨拶は自分から、すいませんではなくありがとうを心がけるだけでも周りの評価は大きく変わりますのでぜひ試してください。
問題は「時間にルーズ」な人です。
時間に対する感覚のズレは一番治しにくく、もっとも変えにくい「習慣」だと思います。
実は私の経験でも時間にルーズな欠点を直せた人を知りません。。。
これは予防策を徹底することしかないと感じています。
例えば、
- 腕時計を必ず身につける
- スマホのアラーム機能をカレンダーと連携させる
- 重要な予定については一時間前、30分前、15分前、5分前でアラームが知らせてくれるように設定する
- わざと約束の一時間前には待ち合わせに到着するようにする
など、対策を複数用意して自分でできることから始めましょう。
人によって態度を変えてしまう
本人にその意識はなくても周囲からは丸見えなのがあなたが人と接するときの態度です。
人への接し方ほどあなたの人柄を伝えるものはあまりありません。それだからこそ十分注意すべきなのですが、困ったことに一番自分では気が付きにくい「クセ」でもあります。
例えば同僚と上司への態度の違いや飲み会の席でお店の人への横暴な態度など、自分では同じように接しているようでも側から見るとなんでこんなに態度を変えるのかと疑問に思うくらい異なってしまっているものです。
この差が一番出やすいのが「言葉遣い」です。
あなたが日常的に接する人の一覧を作って、その人へどういう言葉を使っているのか一覧にまとめてみるともしかしたら自分でも気付くことができるかもしれません。
他の項目に心当たりがないのに孤立が深まるようであれば、家族や付き合いの長い友人に思い切って聞いてみてください。
孤立を解決する気掛けになることを請け合います。
人のミスをあげつらったり、ウワサの発信者になる
ウワサ話ほど人の興味を引くものはありませんが、それがあなたから発信された他人のミスをネタにしたものであれば問題です。
間違いなくあなたに心を開き信頼を寄せる人は減り、孤立していくことは間違いありません。
誰だって自分の悪い噂を流されたくはありませんから、自分がやられて嫌なことをあなたがやっていることになります。
軽い気持ちで話題に出した内容かもしれませんが、ウワサは大きくなりながら社内を駆け巡るものです。
ウワサを流す人ではなく「止める人」になろうとすることで少しずつあなたへの信頼は貯まっていくのではないでしょうか。
付き合いが極端にわるい
個人的には付き合いの悪さが一概に悪いとは思いませんが、社風や慣習として仕事終わりの飲み会が定着している会社であれば、参加回数が同僚や上司との距離を縮めるための暗黙のルールになっている可能性が高いと思います。
対策は2つあり、1つは自分の時間の使い方を広めておくこと、もう1つがそうした文化のない会社へ転職するか移動することです。
社風や慣習で付き合いを求める場合は、自分の時間の使い方を広めたとしてもあまり効果はないでしょう。
ただ、必要以上に「孤立」することは予防できると思います。
それでも参加回数ゼロは避けたほうがいいと思います。
仕事を進める上で同僚や上司との精神的な距離は近いほうがやりやすいことも多いのが日本社会です。
それがどうしても性格的にも生活的にも難しい、やりたくないと思う場合は転職を考えるほうがあなたも周囲も幸せになれると思います。
接し方がガサツ、仕事が適当
「細部に神は宿る」とよく言われますが、細いアラことほど目立つものです。
ちょっとしたミスが続くことであなたの評価はゆっくりとでも確実に下がっていきます。
結果としてあなたの印象が「ガサツ」「仕事が適当」というレッテルが貼られてしまえば、重要な仕事やプロジェクトは回ってこないですし、チームワークが必要な仕事も来ないでしょう。
つまり、一人で完結できる単純な仕事=付加価値のない孤独な作業だけがあなたの仕事になってしまいます。
こうなると「孤立」するだけではなく、キャリアを潰されてしまいます。
この段階に至るまで、おそらく上司や同僚から何度も注意されているはずです。
今一度自分への忠告を集めて、自分の仕事の問題点を見つめ直してください。
過去に起こしたトラブルであなたの対応が間違がっていた場合
製品やサービスの不具合、契約トラブル、顧客との認識齟齬など、毎日多くの問題が発生し対応に追われると思いますが、そのトラブル対応の時こそあなたの人格や誠実さが問われる瞬間になります。
その際に対応を誤った場合は、仕事や信頼を失うことになりかねません。
特にチームとしてとるべき責任を特定個人に押し付けたり、顧客に対して感情的に反応したり、追及を無視するなどしてしまうと一瞬で信頼・信用を失います。
結果としてあなたが手に入れるものは「孤立」であり、「使えないやつ」「責任感のないやつ」などのマイナスの評価です。
もちろん問題の原因を事実を元に確認した結果、特定個人のミスとわかることもあるとは思いますが、それはその個人を非難する理由にはならず、将来同じ問題がおこならないように対策を打つための「経験」として活かすべきことです。
トラブルが発生した時こそ冷静に、客観的に判断・行動することを心がければ、孤立を避けることができるのではないでしょうか。
自分以外の原因で孤立してしまう場合
ここまでは自分でコントロールできる範囲の孤立の原因を解説してきましたが、ここからは自分でコントロールできない、外的な原因で孤立してしまうケースです。
根本的な解決が難しく、場合によっては自分で環境を作り直す必要が出てきます。
覚悟と努力が必要となりますが、あなたのキャリアや幸せに必要なことですので、素早くでもじっくりと取り組んでください。
社風
自由な社風、厳格な社風、フラットな社風などなどほとんどの会社で独自の文化というものが「社風」として認識されています。
社風が原因で孤立してしまうケースとしては、新卒入社を優遇する社風で中途入社が活躍できない場合があります。
これは派閥や学閥といった過去の人間関係を元に出来上がったもので、個人の力では変えることがとても難しい「環境」です。
「孤立」が「排除」を含み、昇進や自分が求めるスキルを伸ばす機会を奪われているのであれば即転職を検討すべきです。
仲のいい人がいない、退職、異動、転勤してしまった
これはあなたにとっての「派閥」がなくなってしまった場合です。
会社員として働く以上、自分だけではなく仲の良い同僚や上司も転職するでしょうし、異動や転勤で別れることも多いと思います。
ただ、それが「孤立」の原因となるのであれば、あなたの仕事の仕方にも問題があるのではないでしょうか?
つまり、親しい人がいなくなると孤立してしまうということは、あなたの交友範囲が極端に狭いということです。
一見社交的に見えても、実は自分にとってのお気にいりの人を周りに集めただけの狭い世界で仕事をしていたことになります。
この点に気がついたら、社内の行事やボランティア業務(社内報、社内イベントへの協力)を通じて、社内人脈を広げる努力をすることが「孤立」を予防し、キャリアアップするための対策になりますので、チャレンジしてください。
嫉妬されている
転職=中途採用の視点から注視したほうがいいケースですが、社内の有力者の紹介で入社した場合やそれまでの成果を大きく抜け出る結果を達成した場合、それが評価されて頭ひとつ抜けた昇進を果たした場合は多かれ少なかれ嫉妬を受けるでしょう。
問題は嫉妬を持った同僚が、足を引っ張るために行動に出たような場合です。
あなたにだけ声をかけない、情報を共有しない、ありもしないマイナスなウワサを流すなど、業務妨害に近いことも起こるかもしれません。
無視していると逆に炎上する場合もありますので、火元となった個人を特定できたら直接対決することが最短の解決策です。
ただし、原因となった個人が自分よりも上位職者の場合は要注意です。
必ずその人以上の味方の助言を元に行動すべきです。
とても政治的な話になってしまいますが、その会社でキャリアを積んでいきたいのであれば、こうした政治活動も必要になる場合があることは頭の片隅に置いていただけたらと思います。
まとめ
長文をお読みいただきありがとうございます。
簡単にまとめておきます。
- 社内で孤立する時は自分に原因がある場合と外部に原因がある場合がある
- 基本的な身嗜みやビジネスマナーが原因になるケースも多い
- 仕事の進め方やコミュニケーションの取り方1つで評価を落とすことがある
- 自分が活躍できない社風というものがあるので、転職などの手段を持つべき
会社はそれ自体がコミュニティです。
会社全体は大都市に見えても日常的に働く部門は村でしょう。
言葉にならないルールもたくさんあります。
ちょっとしたことに気を使うことで避けられる「孤立」もたくさんありますので、1つのスキルとして身につけてリスク回避能力をあげてください!