転職活動を始めたけど「魅力的な自己PRや説得力のある志望動機が書けない」とかそもそもまわりに相談できる人がいない、相談して会社にバレるのが怖いなんて悩んでいませんか?
同じように悩んでいる人はたくさんいるんです。あなただけではないんです。
特に転職の成功率をあげて転職後のミスマッチを防ぐためには、転職エージェントのもっている企業の内部情報やアドバイスがかかせません。
とはいえ「キャリアカウンセリングって何をやってくれるの?」と具体的なイメージを持てない人も多いと思います。
わけのわからないものをすすめられても使う気にならないのは僕も同じです。
そんな不安のある方に転職エージェントのキャリアカウンセリングの内容やメリットについて具体的に解説していきます。
キャリアカウンセリング経験談

僕自身、転職エージェントは相当活用しています。
キャリアカウンセリングと聞くとちょっと大袈裟な感じもするのですが、転職回数が増えてくると、求人情報とキャリアカウンセリングの時間が多くなるイメージですね。
転職を考えていない時も情報収集のために信頼している担当者には僕は連絡を取ります。

その分野のプロフェッショナルな友人に相談する感覚に近くなっていますね。
転職するときはその人経由で求人を探してもらいますが、当然業界の得意・不得意がありますから、気に入った求人がなければ他を当たることももちろんあります。
3回転職を経験しているので、キャリアプランは自分で立てますし、履歴書、職務経歴書も定期的にアップデートしているものがあります。
通常は、それを彼に送ってチェックしてもらい、求人案件ごとに微調整をするくらいで大体終わります。
転職の良し悪しは多くの求人情報を何を基準に絞り込むか、が重要です。
ふつうはその会社の業績、ビジョン、成長性、戦略、経営層の考え方、質、競合含めた業界についての情報、求人の背景、募集企業の内情など詳しい情報を集めるために利用します。
その情報をもとに自分の考えをまとめて担当者とキャリアパスをどう作るかについて議論するのが多いですね。
これがキャリアカウンセリングのいちばんのメリットになります。
ただ、どんなに条件が良くても、譲れないものってあると思うんです。
譲れないところを譲らないと応募できないならすぐ辞退しますし、事前に条件が合わないとわかっていれば応募しません。
例えば、2回目の転職の時に外資系ITの国内部門長のオファーをもらったのですが、アジア地域の責任者やグローバル本社側の責任者との面談を持った時「ああ、この会社はアジアの島国にYES MANが欲しいんだ」と感じたんです。

僕のキャリアパス的には給与もポジションも十分魅力的でしたが、操り人形になって、やりがいも「やりたい」も生まれないと思ったのでその場で辞退しました。
この求人は信頼しているエージェント経由ではなかったのでそんな結果になりましたが、いつもの「彼」であれば僕の性格や興味、希望をよく知っているので、初めからこういう案件を提案してくることはありません。
あなたのことをよく理解する転職エージェントを見つけることは、あなたの時間やキャリアを守ってくれることもある点はすごく大切なメリットになるはずです。
※キャリアカンセラーとの相性などが不安な人は「転職エージェント徹底活用!キャリアカウンセラー選びのポイントは?」もぜひ参考にしてください。
定期的にコンタクトする事で手に入る大きなメリット
もう一つのメリットは、常に情報がはいってくるよう仕組みを作っておくと、求人の絶対数が少ないハイクラス求人情報をつかみやすくなる事です。
単純な話なのですが、求人はあなたの転職活動のタイミングに合わせて出てくるわけではありません。
あなたの希望にあう求人が出てくるタイミングとあなたが転職活動を始めるタイミングがいつも合えば良いですが、下の図の①のようにずれてしまうと無駄に待ち期間がながくなって転職費用がかさんだり、チャンスを逃すリスクも増えます。

個人的には②のパターンのように早めに(もしくは常に情報だけは集めておけば)結果としてチャンスも逃さず効率的に転職活動ができると思っています。

キャリアカウンセリングは転職者の不安を消してくれるのか?

まず、転職活動中の悩み、具体例、転職エージェントが助けになるかどうか、en「ミドルの転職」のユーザーアンケート調査結果をもとに解説したいと思います。
この調査の結果「転職活動で一番苦労したこと」のトップ10は次の通りです。
順位 | 内容 | 具体例 | 転職エージェントが 解決できるか |
---|---|---|---|
1 | 書類選考通過 | 書類代がかかる 学歴が低くて苦労 年齢の壁 転職回数の多さ 上手く描けない 自己PRの書き方 年齢の割に職歴が短い 選考落ちの連絡がストレス | ○ |
2 | 求人情報の収集 | 望する職種の求人が少ない 年齢制限 未経験で応募できない 情報の集め方がわからない 絞り込みが難しい ビジョンの合う会社が少ない | ○ |
3 | 応募書類の作成 | 古い職歴の情報集め 強み分析 職種特有資料作成 何を書いていいかわからない 応募先ごとに内容を変更 | ○ |
4 | 面接 | 質問への受け答え方 アピールの仕方 パニック ストレステスト 遠隔地への移動・宿泊費用がかかる | ○ |
5 | 内定後の条件交渉 | 求人内容と提示された条件が異なった 駆け引きが苦手 理論年収のワナ | △ |
6 | 面接などの スケジュール調整 | 仕事があると日程調整が大変 プライベート時間の減少 内勤だから日中の時間を取れなかった | △ |
7 | 辞める会社での 引き継ぎ | 後任が決まらない 引き継ぎ量が多かった 期末や請求の締め前後が大変 引き継ぎが終わらない | △ |
8 | 相談相手を探すこと | 周りに経験者がいない 誰に相談すればいいかわからない バレるのが怖い | ○ |
9 | 会社からの 引き止め対応 | 入社日調整が大変 しつこい 脅しにあう | × |
10 | 家族の説得 | 生活環境変化 引っ越し 自分のことしか見えてなかった | × |
転職者の不安とは何
この結果を見ると、多くの問題は転職エージェントを利用することで軽くなったり解決できる悩みが多いんです。
別記事でも解説していますが、転職の悩みはイコール転職のトラブルでもあります。
もちろん、転職エージェントとトラブルになって逆に悩みが深まることがないわけでありません。

ただ信頼できる担当者と出会うことができると、トラブル・悩みを予防・解決するだけではなくて、転職活動がキャリアを作っていくプロセスの一部と言えると僕は思います。
参考までに転職エージェントのキャリアカウンセリングの中身を紹介します。
読んでいただければ、転職の悩みランキングに載っていた悩みの多くが解決できると説明した理由がわかっていただけると思います。
転職エージェントのキャリアカウンセリングの中身

種類やパターンはいろいろありますが、キャリアカウンセリングもキャリアコーチングもメニューとしてはそんなに変わりません。
一般的な内容は次の通りです。
面白いことに転職活動の悩みランキングとマッチしているように見えませんか?

転職サービス自体が転職者のお悩み解決サービスであり、企業と転職者を結びつける仕組みであることを考えれば当然と言えば当然なんですけどね。。。
キャリアカウンセリングは無料なの?
転職相談・キャリア相談という意味では、3つのタイプがあります。
順番に解説していきます。
全てのサービスを無料で提供する転職エージェント
このタイプにはリクナビ、レバテックエキスパート、doda、JAC Recruitmentなどこのブログでも紹介している転職エージェントが当てはまります。
求人にマッチする転職希望者を企業に紹介して、採用された場合に成功報酬として転職者の年収の20~30%を手数料として受け取るビジネスモデル(=売上・利益を生み出す仕組み)です。

例えば転職者の年収が600万円なら120~180万円、年収が1,000万円であれば200~300万が企業から転職エージェントへ成功報酬として支払われます。
転職者は無料でプロのアドバイスをもらえる、企業は条件にマッチした希望者が自動で集まり手間が省ける、転職エージェントは収入が上がるという一見全ての関係者が得するように見えますね。
ところが問題がないわけではないんです。。。
・企業はできれば高額な手数料を払いたくないから、アルムナイや社員紹介制度などコストの低い採用方法を積極的に利用し始めている
>>年収アップする11の転職方法と交渉を有利にするために知っておくべき事実
・転職エージェントは成功報酬欲しさに多少のミスマッチには目をつぶって企業に紹介してしまう
・転職希望者はミスマッチで入社した後に苦労する
>>転職後に「失敗した!」とならないためのミスマッチ対策【転職は情報戦】
つまり、転職者が「商品」になってしまうことがあるということです。

こんな悲しい、本来あってはいけないパターンも実は少なくはないんです。
どんなサービスでも同じことが言えると思うのですが、転職エージェントを利用して成功率を上げ、転職後の満足度を上げるには、あなた自身が自分で転職活動をリードしていく強い意志が必要です。
無料だからと任せきりにしたり、受け身で求人を待つだけでは絶対にうまくいきません。
まずは自分である程度の計画を立てた上で、以下のような利用に抑えて頼りすぎないことが大切です。
利用方法を絞ることで、多少のトラブルには心が折れずに転職活動を進めることができると僕は思っています。
だからこそ、信頼のおける担当者=キャリアカウンセラーを見つけることがキャリア作りには欠かせないんですよね。
有料の転職支援サービスを提供する転職エージェント
有料の転職支援サービスは、内容的には無料の転職支援と変わりませんが「質」が全く違います。
転職者が一定の費用を負担するということは、転職エージェントにとっては売り上げになりますよね。
つまり、転職者は「商品」ではなく「お客様」になるワケです。

もちろん、そこまで極端ではないと信じたいですし、無料でキャリアカウンセリングを提供する転職エージェントも転職希望者が集まらなければ商売が成り立ちませんから、あなたをあからさまに「商品」扱いをすることはありません。
それでも売上があるかないかは営利組織である転職エージェントにとっても料金に見合ったサービスを提供する義務が発生するという点でもものすごく大切な意味を持つことはわかりますよね。
ただ、これも経験してみないと本当のことはわからないので、興味があってお金に余裕があればぜひお試しください。
キャリアコーチング
最近流行の兆しを見せているのがキャリアコーチングです。
転職エージェントもすぐに転職をしない潜在層へキャリアカウンセリングを提供しますが、キャリアコーチングはキャリアの悩みを一緒に解決するサービスです。

身近に相談できる人がいない、逆に近すぎて変な先入観を持たれてしまいアドバイスにならないなどの悩みを持つ人には検討する価値はありますね。
生き方やより豊かなライフスタイルを求めていたり、働きがいやワークライフバランスを求める人と一緒に問題・課題解決に向けてアドバイスするというサービスです。
ですので、転職支援サービスを利用するにもまず何を聞けばいいのかわからない、そもそも転職すべきかどうかも悩んでいるような方向けではないかなと思います。
費用的にはそれなりの料金がかかり、大体年間で10〜30万円くらい。
転職エージェントとの差別化の意味でも、キャリアコーチングの先に求人紹介などはしないサービスも多いみたいです。
「やりたいことがわからない」「求人情報じゃなくてどうやれば市場価値が上がるのかを知りたい」そんなふうに悩んでいませんか?一人で悩むと堂々巡りでいつまでたっても解決せず、時間がムダに流れてチャンスも逃します。
自分にとってベストなキャリアを作るために何をすべきか?を知りたいならマジキャリなどのプロのキャリアコーチに自己分析をしてもらって、本当にやりたいことに見つけるのもありです。
\自分の強み・弱みがわからないなら/
転職を2〜3回経験してなかなか納得のいく仕事や会社に出会えなかった人にとってはいいサービスかと思いますし、キャリアプランからしっかりと作り上げていきたいという転職初心者にも合っているかもしれません。
転職成功のために一番大切なこと

ざっと目を通していただければ想像がつくものが多いと思いますが、ポイントは担当者によって質が高くもなれば低くもなるということです。
もちろん、各社ともにキャリアカウンセラーを教育する仕組みを持っていますが、どんな職業でもレベルや経験に差はあります。
それは有料だから品質が絶対に高くて、無料だから低いというものではありません。

実際、僕が信頼しているキャリアコンサルタントはもう10年近い付き合いですが、無料です。
カフェで相談するときは僕からコーヒー代を出そうとすることもありますが、受け取ってもらったことはありませんね。。。
繰り返しになりますが、転職エージェントを利用して成功率・満足度を上げるコツは「人任せにせず、自分でリードする」という点につきます。
もちろん性格や価値観の相性はありますし、レベル・経験値の差もカウンセリングの質に影響します。
ただし、それは選べばいいだけです。
プロだからといって、有料サービスだからといって依存せずに、あなたが自分から意思と決意を持って動きませんか?
まとめ

ここまでの内容を簡単にまとめます。
・転職活動中の悩みの多くは転職エージェントの活用で予防・解決がしやすくなる
・有料・無料の違いはあるが、大切なことは転職エージェントに依存しないこと
・あなたのことを理解する信頼できる担当者を見つけることが成功率と満足度を上げる
実際のところは使ってみなければ理解できませんし、わかりません。
こちらの記事も参考にしていただき、まずは試して見てください。

合わなければ他を当たればいいのですから、気軽にいきましょう。
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