業界・会社・職種選びの3つの切り口【将来性・成長性・非経済的価値】

この記事の概要
・将来性・成長性のある業界・会社とは、期待が持てるかどうかと業績拡大が続くかどうかの予測
・将来性や成長性を判断するために必要な情報は、経済的な価値と非経済的な価値がある
・会社の「非経済的な価値」とは、温暖化改善のための脱炭素への取り組みやダイバーシティの推進など
・業界や会社の将来性・成長性とあなたの仕事の将来性は分けて考える必要がある

転職がキャリアビルディングの手段として一般的になったとしても、1〜2年の短いサイクルで転職を繰り返して市場価値を上げられる人は少ないはずです。

ミスマッチやハラスメントなどの人間関係のトラブルでなければ、3〜4年程度は実務経験を積んだほうが日本の労働市場の場合は価値が上がりやすいと思います。

この2つの点から、転職するならば将来性や成長性のある業界や会社を選びたいと思うのはごく自然ですよね。

では、将来性や成長性とは何でしょうか?

目次

業界や会社の将来性とは何か?

砂漠に生きる野草の芽

「将来性」は高い成長性のある業界や会社の将来に引き続き期待が持てるかどうかです。

「成長性」とは市場規模や会社業績が拡大・増大していくかどうかです。

成長性がない会社に将来性はありませんが、現時点で成長していたとしても3年後には頭打ちになりそうであれば将来性はない、ということになります。

成長性は中期経営計画などの短期〜中期で、将来性は10年、20年といった長期的な投資対象としてで考えると分かりやすいと思います。

この記事ではあやふやになりがちな業界や会社の「将来性」「成長性」を具体的にイメージできること、どんな基準が将来性や成長性のある会社を選ぶときに必要なのかについてまとめてみましたので、参考にしてください。

将来性のある業界や会社を見つけるための情報

結論から言えば、SDGsや脱炭素という大きな社会の流れや方向性を理解することが重要で、将来性があるかないかを判断するには次のような情報を集めることがおすすめです。

・SDGsへの投資を積極的に行なっていて、外部団体に評価されている
・商品やサービスの魅力につながっている
・優秀な人材への投資を惜しまず、働きやすい環境を提供している
・ダイバーシティなどを製品・サービスに盛り込んでいる(Web Accesibility)

最初に書きましたが、将来性とは成長を続ける会社や業界がこれからも引き続き成長を続けると思えるかどうかです。

つまり、成長し続けるために長期的な投資ができているか、提供している商品やサービスが広まり、需要が増え、市場が拡大すると言えるだけの証拠が必要です。

昭和で言えば、白物家電や自動車、平成で言えば携帯電話や液晶テレビ、パソコン、海外旅行などですね。

でも、令和になってこうした「所有」ベースの経済から「利用」ベースの経済にシフトしつつあります。

音楽や映画はCDやレコード、DVDではなく、ネットや携帯アプリでダウンロードし定額で聴き放題、車もレンタルです。

つまり、社会が向かう方向から社会が求める商品やサービス=市場が生まれ、会社が増え、成長するわけなのでそれと逆行していないことが重要になりますね。

会社の規模と将来性は関係あるのか?

会社規模が大きいから将来性があるというわけではありません。

ありきたりですが「ヒト・モノ・カネ」がバランスよく充実していることが大切です。

人に投資している

社員への投資という点では、次のようなものです。

・優秀な人材には高い年収を支払う
・働きやすい環境を提供する(無料の社食、長期休暇、在宅勤務など)
・教育支援や仕組みが充実している

こうした点を総合的に評価しているのが企業クチコミサイトや働きやすい会社ランキングなどですね。

IT技術への投資をしている

ここでは「モノ」を「成長を支えるためのIT技術力」としました。

デジタル化が進む社会では、ものづくりもサービスもIT技術なくしては成り立たなくなっています。

この点でITスキルを持った人材へ投資し、潜在的な市場を開拓し、現在の市場へ魅力的な商品・サービスを提供できる技術力を持っているかどうかがポイントです。

この技術力がはっきりと現れるのは売上と利益率です。

市場が求める商品や品質でなければ売れませんし、売れたとしても利益率が悪ければ企業は成り立ちません。

利益を出すことのできるIT技術を持っていることが会社の将来性を決めると僕は思います。

高い利益率で資金を生み出している

新型コロナで企業の明暗を分けたポイントの一つが資金力でした。

大手企業でも資金力が乏しければ緊急時に対応できませんし、成長性を高めるための投資もできません。

新型コロナが起こる前は「内部留保」は悪役でしたが、誰も予想しなかったパンデミックによって備えることの大切あらためて教えてくれたとも言えます。

資金力の元は利益率ですから、会社の経常利益率は成長性・将来性のある会社選びの基準の一つになりますね。

有望な会社はどこに投資しているのか?

いくら資金力があったとしても必要以上に溜め込んでいるだけでは成長しません。将来に向けて人材や新しい技術、サービス開発への「投資」が必要です。

特に会社の将来を背負う優秀な人材の確保は年々難しくなりコストも高くなってきていますから、働きやい環境の整備、ダイバーシティなどへのコミットメントも成長性・将来性のある会社選びの基準の一つですね。

経済産業省「健康経営優良法人」

優秀な人材を集めるためにも社員の健康に投資することは重要です。

経済産業省は「健康経営優良法人認定制度」で社員の健康を守り、健康を増進するための経営を実践している企業を顕彰し、公表しています。

経済産業省「新・ダイバーシティ経営企業100選」

差別のない働きやすい環境づくりに取り組んでいる企業を認定・表彰する制度が経済産業省の企業経営の「新・ダイバーシティ経営企業100選」です。

海外進出を掲げている企業でこの100選に選ばれていることは優秀な人材を確保するための投資をしている企業と考えることができます。

成長性のある業界・会社を知るために必要な情報とは? 

苗床に芽吹く苗たち

繰り返しますが「将来性」は高い成長性のある業界や会社の将来に引き続き期待が持てるかどうか、「成長性」とは市場規模や会社業績が拡大・増大していくかどうかです。

業界や会社の成長性とは何か?

業界・会社の成長性を予想するために必要な情報は、「成長を続けるために何に投資しているのか?」を知ることです。

まずは、事実確認です。

① 市場規模が拡大してきたか
② 会社の業績は伸びてきたか
③ 会社の利益率は高いか

次に業界や会社が成長のためにどんな取り組みをしているかについても確認することが大切です。

① 市場拡大のためにどんな戦略を持ち、何に投資をしているのか
② 会社業績を伸ばすためにどんな戦略を持ち、何に投資しているのか 
③ 利益率を高めるためにどんな戦略を持ち、何に投資しているのか

この質問をすることで、例えば優良大企業がなぜ「黒字リストラ」をするのかなど、会社や業界の行動の背景についても理解できるようになります。

「非経済的な価値」で業界・会社の成長が決まる?

シンガポールのガーデンズ・バイ・ザ・ベイの夕焼け

パワハラや過労死問題を放置する会社の商品やサービスなど欲しくないですよね?

温暖化に無頓着な企業の製品やサービスに魅力を感じますか?

今までは利益追求と株主への利益還元が会社の主な活動目標でしたが、公害や貧困・差別を生み出し助長したという反省から、温暖化対策、貧困対策、ダイバーシティなどの非経済的な価値をより強く求めるようになっています。

いわゆる「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」と呼ばれる17の目標です。

Sustainable Development Goalsの図

社会に否定されては会社は生き残れませんし、そもそも商売が成り立ちません。

非経済的な価値を目標に掲げている企業は自分たちの将来性がどこにあるのか、何が必要なのかをよく理解していると言えます。

経済的な価値を求めてはいけないのか?

非経済的な価値は大切ですが、経済的な価値を求めてはいけないというわけではありません。

ゼロか100かではなく、バランスの問題です。

経済的な価値と非経済的な価値を高いレベルでバランスさせて、市場の求める商品やサービスを開発してそこからの利益で社会にも貢献できる企業にこそ成長性=会社の市場価値、が生まれるのです。

会社の成長性=市場価値はどこにあるのか

会社の成長性を支える力は、

・市場を大きくしていく力
・新しい製品・サービスで新しい市場を創る力

です。

この市場を拡大する力と市場創造力を支える投資が

・優秀な人材の確保
・デジタルトランスフォーメーションなどの最新技術や製品・サービス開発への投資
・SDGsなど社会貢献への投資

です。

ここに予算を割り振ることのできる利益を稼ぎ、戦略を立てられる会社が成長性を手に入れる会社と言えますね。

キャリアを作るのは業界と会社と「あなたの仕事」の将来性

最先端都市の夜景

会社が生き残っても「消えていく職業」を選んでしまうと「あなたの将来性」がなくなります。

キャリア=業界(市場) x 会社 x 職種

とも言えますから、どれか一つでもゼロになると全てゼロという結果になってしまいます。

自分の仕事の将来性を考えることもキャリアビルディングの重要なポイントですので、IT業界の例を詳細記事にまとめてありますので、この記事を参考にあなたの仕事の将来性も査定してください。

まとめ

夕日の沈む麦畑に立つ風力発電のプロペラ

ここまでの内容を簡単にまとめます。

・「将来性」は高い成長性のある業界や会社の将来に引き続き期待が持てるかどうか
・「成長性」とは市場規模や会社業績が拡大・増大していくかどうか
・将来性・成長性を判断するために必要な情報集める
・会社の規模と将来性は「ヒト・モノ・カネ」のバランスで判断する
・非経済的な価値が業界や会社の成長性・将来性を決める
・職種の将来性忘れずに判断する

大事なことこれらの情報を全て知ったとしても、業界や会社の将来性が100%安全だというわけではありませんが、時間投資すれば成功する確率を上げ、リスクを下げることはできます。

1週間のうち1時間だけでも、キャリアビルディングに投資して将来備えませんか?

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