未経験者にフリーランスのエンジニアをおすすめしないワケ【リスク高】

・今の会社の将来性に不安。未経験だけどエンジニアとしてチャレンジしたいけど。。。

・会社に頼らずに働けるフリーランスってどうなんだろう?

・フリーランスとして働く難易度、リスク、メリデメを知りたい

この記事を読むと、

・フリーランスエンジニアで働くことのリスク
・サラリーマンとの違い

がわかります。

この10年くらいでフリーランスのエンジニア、プログラマーとして働く人が増えましたが、個人的には結構ハードルの高い働き方だと思っています。未経験だけどフリーランスで働けるのかについて気になっている方向けに解説してます。

フリーランスは、ユーザー企業と直接契約する場合とSIerやWeb系の開発会社など契約する場合に分けられます。

インフラ系、開発系いずれも個人事業主として働くこと、必要な技術力(スキル)や経験は違いますが、働き方としては一緒ですので、区別せずに「未経験からフリーランスのエンジニア」として働くことのメリットとデメリットを解説したいと思います。

目次

未経験でフリーランスのエンジニアはおすすめしない

結論から言えば、僕個人は未経験の方がフリーランスのエンジニアとして働くことをおすすめしません。

その理由を具体的に解説していきます。

プロとして仕事が来るまでに時間がかかる

最初に来るのは当然「初級レベルでもできる」単価の低い仕事です。フリーランスエンジニアの「平均年収」が初日から貰えるわけではありません。

未経験者向けにスクールとセットになった就業斡旋などもありますが、生活コストが安く抑えられる20台前半であればチャレンジする価値はあるかもしれませんが、30代以降はリスクの方が高いと思います。

また、納品物についても自分でチェックする必要があります。誰も代わりにやってくれません。納期の調整も自分です。

フリーランスのエンジニアの場合、自分で営業する必要がある

フリーランスならやりたい仕事ができる、自分で選べるという人がいますが、最初から選べるほど仕事があるでしょうか?

当たり前の話ですが、待っていても仕事は来ません。

自分で自分の実績とスキルをアピールし、仕事をとってこないと1円も収入はありませんから、早い段階から顧客開拓=営業が必要になります。

仕事がなかなか取れないと、安い仕事に飛びついてしまうリスクもあります。

単価を一度下げるともう戻せなくなりますから一気に利益率が悪くなり、単価が安いからたくさんの仕事を抱えんでしまい、サラリーマン時代以上の労働時間になってしまった。。。なんてことになったら、何のためにフリーランスになったのか分からなくなるでしょう。

そうした初心者向けに仕事の斡旋をしてくれる業者もありますが、永遠に続くわけではないですし、そうした業者経由の場合は「中間マージン」を抜かれてしまうので、フリーランスになった理由がなくなってしまいます。

サラリーマン以上に稼ごうとともったら、直接契約してくれる企業を自分で営業して勝ち取らないと安定性の面でも収入の面でもサラリーマンに劣ると思います。

加えて、顧客との「付き合い」が発生するでしょう。

もしフリーランスを目指した理由に「人付き合いが苦手」があるのであれば、注意してください。

また当然の話ですが、「契約事務」も自分です。

契約の作業範囲・責任範囲・受注金額を交渉し、契約書を作り、締結し、保管し、必要であれば更新・更改といった事務作業も自分でやらなければいけません。

フリーランスのエンジニアは企業との取引についても自分で「与信調査」をする必要がある

当然の話ですが、仕事はもらったもののその会社が自転車操業で支払いが遅れたり、倒産するリスクは常にあります。

最初からそうした心配のない大手企業と契約できれば別ですが、通常事前に相手企業の与信調査をしっかりとしていないと納品したのにお金が手に入らないなんてことになりかねません。

未経験で業界知識も知り合いもいない状況で、新規で企業と付き合うのは本当に大変だと思います。

資本金、設立年、従業員数、所在地、取引銀行、直近3〜5年の業績、口コミサイトの評判など調べられるものは一通り調べる癖をつけてくださいね。

通常、上場企業は信用力の低い個人事業主とは取引をしませんので、取引ができる会社にも相当限られてくると思います。よりあなたの営業力が課題になると思って間違いありません。

【くまたの裏情報】
僕の知り合いにも何人かフリーランスのエンジニアがいますが、皆最初数年は会社員とし実力を磨き、経験を重ね、いざというときに頼れる仲間を見つけ、フリーになっても仕事をくれるお客さんを捕まえてから独立しています。

特に最後の点は重要で、この判断をできるのはお客さんの側でも課長職・部長職レベルだと思いますから、現場同士の付き合いだけではなく、上級管理職レベルの人たちとの人脈を作っておく必要があります。

これがあるとないとでは、独立した後が天国と地獄にはっきり分かれます。

オフショアエンジニアにフリーランスの仕事が奪われる?

プログラミング言語は日本人が書いてもインド人が書いても中国人が書いても一緒です。

しかも海外の方が圧倒的にプログラマーやエンジニアの数が多く、望めば世界ランクのエンジニアを雇うことができます。

日本人がオフショアの品質に疑問を持っているは、品質への期待値がめちゃくちゃ高い日本の会社が、オフショアの品質管理能力を知らずに単価の安いオフショアへ仕事を委託した結果、トラブルが相次いだことがトラウマになっているからです。

その当時は日本とオフショアチームの橋渡しをする「ブリッジエンジニア」も数が少なく、英語のできるプログラマーやエンジニアも少なかったので、こうした問題が大問題になったのです。

現在では日本の会社も学んでいますので、そうしたギャップは起こりにくいと思います。

となれば、単価も安く使いたい時に使えるオフショアエンジニアの需要がこれから高くなるのでは?と僕は感じています。

パッケージ製品の利用拡大がフリーランスエンジニアの仕事を奪う?

今企業を支えているITシステムの多くは海外のパッケージ製品です。

つまり英語圏で作られています。

フリーランスのエンジニアとして働く際には、当然こうしたパッケージ製品に関する詳しい知識やそれを使った業務経験も必要になる場合があります。

日本の企業も英語力を鍛えつつあり、日本語に堪能な外国人エンジニアも増えました。

こうした背景を考えると、日本国内の未経験から入ったばかりのフリーランスエンジニアにどれくらい「単価の高い仕事」があるのか疑問です。

自分という「商品」を適切な価格で買ってもらう交渉力、プレゼンテーション力、営業力、人脈がないと全く仕事はもらえないのではないでしょうか。

病気や怪我になった瞬間に収入を失う

会社であれば、病気休暇制度のある会社もありますし、通常はすぐに代わりの担当者がアサインされて、自分が休んでいる間も仕事は進み、解雇されることもありません。

一方フリーランスの場合は自分がやらなければ誰も仕事を代わってくれません。例え収入保証保険に入っていて一定額の収入が期待できたとしても、顧客は離れて契約解除のリスクもありますよね。

一度離れた顧客は戻ってこないと考えるべきです。すると、また最初から営業活動をする羽目になります。

当然その間は仕事がないわけですから、収入も下がるかゼロになってしまいます。

すぐに次の仕事があるだけの実績や人脈があれば別ですが。。。

フリーランスエンジニアとサラリーマンの違い

簡単にフリーランス(個人事業主)とサラリーマンの違いを制度的な点からまとめてみました。

比較項目フリーランスエンジニア(個人事業主)サラリーマン
給与
年金国民年金厚生年金、企業年金
有給休暇なしあり
傷病・慶弔休暇もある
雇用・労災保険なし。ただし、開業時の
「再就職手当」制度あり。
あり
与信個人の信用力会社の信用力
経費広範囲の経費計上が可能特定支出控除のみ
福利厚生なしあり
勤務時間ある程度の裁量あり企業によるが、
外資系はかなり自由度が高い

フリーランスエンジニアとサラリーマンでは信用力が大きく違う

フリーランスの一番のメリットは「経費」が使えることでしょう。

ただし、それ以外は圧倒的にサラリーマンの方がメリットがあります。

一番のメリットは与信です。サラリーマンの場合、会社の信用力で住宅ローンなどの資金調達やクレジットカードの審査が有利になります。

会社を辞めた瞬間に信用力はガクッと落ちますので、クレジットカード、車のローン、住宅ローンなどについてはフリーランスエンジニアとして独立する前に申請・取得しておく必要があります。

僕の知り合いも、独立直後に住宅ローンを組もうとして与信が降りずに、数年間ひたすら取引実績を積み上げて耐えた人がいました。

よほどの金融資産がない限りは与信は大きく下がりますので、独立のタイミングはしっかりと計画してください。

フリーランスエンジニア以上にサラリーマンは自由に働ける?

フリーランスと会社員の大きな違いの一つであった、通勤や時間に縛られない働き方も、ほとんど差がなくなったと言っていいのではないでしょうか?

流石に海外で仕事はできませんが、会社員も自宅での業務が中心になってくる企業も増えましたし、出社が必要な場合も週2〜3日、出勤時間もある程度の幅が認められてきています。

また、フリーランスであるが故に、かえってお客さんの都合に振り回されることもあります。

営業時間なんてあってないようなものですし、労働組合もコンプライアンス部もありませんから何時間働いたって誰も守ってくれません。

全てが個人の裁量、努力、交渉力次第ということを覚えておいてください。

どうしてもフリーランスのエンジニアを目指したい方への3ステップ

僕が提案できるキャリアは次の流れです。

STEP
エンジニアとしてIT企業に転職する

未経験であれば、僕のおすすめはインフラ系サポート系です。

20代から30代前半であればプログラマーを目指してもいいかもしれません。

その場合は、一般企業に籍を置いたままオンラインスクールなどで学び、副業でコーディングの案件を受け実績を積んだ上でIT企業へ転職という道もあると思います。

STEP
2〜3年しかりと実務経験を積み重ね、スキルアップする

この間に実力をつけるとともに、人脈を広げます。

また、フリーランスになった後、うまくいかない場合を考えて1年程度仕事なしでも生活できるだけの資金を貯めます。

STEP
フリーランスとして独立する

スキル・経験ともに評価されるようになって、独立後も仕事を回してもらえるだけの人脈、自分に何かあった時に仕事を任せられるパートナーができたら独立します。

少なくともサラリーマン時代の手取り年収を確保できるだけの見込みがなければ、引き続きサラリーマンとして実務経験を積み、スキルアップを続けるべきです。

まとめ

以下、解説してきたことを簡単にまとめます。

  • 未経験でフリーランスのエンジニアはおすすめしない
  • 毎月一定の給料がもらえるわけではない。仕事がなければ給与ゼロ
  • 企業で2〜3年勤めて、実績、人脈、顧客の目処を立ててからでも遅くない
  • 信用力が落ちるので、家族含めた人生のイベントを計画に盛り込んで、冷静に資金計画を立てること
  • どうしても今すぐと言うことであれば、せめてIT企業に就職して実績、業務経験、スキルアップ、人脈、資金を作る。

ネガティブな内容になってしまいましたが、それくらいいきなりフリーランスから入るリスクは高いと考えてください。

まずはIT系企業に転職して実績と経験を積む道を選んで欲しいと僕は思います。

新しいチャレンジは最初の数年がその後のビジネスへ大きく影響しますから、一歩目でつまづいて信用まで失わないためにも、最初は慎重に行動して欲しいです。

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