「社歴の長い先輩からなんでうちなんて来たの?給料なんて上がらないのにと初日に言われた」
「ワンマン社長が全てを仕切っていた」
「長時間のサービス残業が常態化。体がもたない」
合わない会社でガマンして働き続けるのは、自分にとっても会社にとっても損にしかなりません。
社員にとっては苦痛が続いて時間が無駄になり、会社にとってはパフォーマンスの上がらない、やる気のない社員に給与を払い続けるという負のスパイラル。
サクッと辞めて次に行きましょう。
とはいえ、同じ失敗を繰り返さないようにしないとまずいことになります。
例えば入社してはすぐ転職を数回続けてしまうと、職務経歴書は相当汚れることに。
この記事では次のような悩みを持つ人に向けて短期転職のメリット・デメリットを解説していきます。
・短期転職のメリットとデメリットを知りたい
・短期で会社を辞める理由の伝え方を知りたい
・同じ失敗をしないために気をつけるポイントが知りたい
では、順番に解説していきましょう。
短期転職のメリットとデメリット

短期転職の一番のメリットは、時間の節約です。
お金を出しても買えないもの、取り戻せないものが「時間」です。
仕事でパフォーマンスを出せない環境、人間関係で働き続けるのはキャリアを考えるとムダになってしまいます。
「石の上にも三年」と言いますが、その3年が何か実りをもたらすものであればいいのですが、全く期待できない時は損失にしかなりませんよね。
会社側にとってもやる気のなくパフォーマンスも上がらない社員に給料を払い続け、成果も出ないのであれば投資価値はありません。
一方、短期転職のデメリットは「信用の低さ」を生むことです。
短期転職のデメリット〜信用が低い
終身雇用が終わりつつあるとはいえ、日本の社会では一つの会社にある程度長く勤めることが評価されます。
シンプルに考えても、採用コストをつぎ込んで雇った社員がすぐに辞めてしまっては時間とお金のムダがハンパない。
採用依頼を出していた部門にとってもさらに数ヶ月人が足りない状況が続くのでビジネスチャンスを失うことにもなります。

つまり、企業側からすると短期転職者は迷惑この上ないのです。
履歴書や職務経歴書に数ヶ月以内に転職を繰り返すような記録があれば、採用担当としては躊躇うのが普通ですよね。
万が一雇ってすぐに辞められたら、ビジネス部門からなんでわざわざ短期転職を繰り返す人を雇ったの?と責められること間違いなし。
そんなリスクは採用担当者だって取りたくありません。
短期転職の評価が低くなる原因はこの「信用の低さ」です。
どうしても耐えられない、この会社ではキャリアを積むこともスキルを上げることもできないと確信できるなら転職すべきです。
では、同じ失敗を繰り返さないためにはどうすればいいのでしょうか?
同じ失敗をしないために気をつけるポイント

同じ失敗を繰り返さないために気を付けるポイントをいくつかご紹介します。
やりたいことをはっきりとさせる
短期転職を繰り返しやすい原因の一つがこれ。
何をやりたいのかはっきりとわかっていないケースです。
そりゃ何やっても満足しないでしょうし、やりがいも生まれにくいですよね。
自分がどこに向かっているのかもわからず、正しいのかも判断できないのですから。

目的意識がないと当然ですが志望動機も薄っぺらになります。
運よく転職できればいいですが、適当な志望動機は見透かされますから内定率もゲキオチするはず。
「何のために働き、何をやりたいのか」についてはじっくりと時間をかけて考えておきましょう。
やりたいことを叶えられる環境=会社を調べる
やりたいことが決まったら、それを実現できる環境を選びます。
せっかく目的・目標を見つけて頑張っても、報われない・かなわないのでは意味がありません。
極端な例ですが、エンジニアになりたいのに「最初は営業の現場で会社のビジネスを理解する」なんて謎ルールのあるブラック企業につかまったら結局短期で転職したくなります。
自分の目的を実現するにはどんな業界のどんな仕事につけばいいのか、それは何ていう会社なのか、その会社の業績は?将来性は?社風は?
気になることを徹底的に調べて、成功率を上げてください。
そのためには質の高い求人情報を手に入れることが絶対条件です。
ライバルが持っているより質も量も少ない情報では勝てません。
転職は情報戦。
転職サイトやエージェントなどプロのアドバイスと質の高い情報を手に入れることが第一歩になります。

チャンスを逃さないための資金を貯めておく
二つの点でお金は大事です。
一つは、生活資金に余裕がなくなって働かないとまずい状況になり、あせって妥協した転職をしないため。
生活のために妥協した転職は、結局短期転職につながりやすくなります。
もう一つは、大切な家族を守るため。
理想で言えば1年は働かなくても十分生活できること。
お子さんがいれば学費などがしっかりと払えることも大事ですよね?
親の都合で子供の人生が変わってしまう、それがお金が原因なんて辛すぎます。
お子さんの悲しい涙を見ないためにも、資金計画はしっかりと立てましょう!
過去の短期転職の職歴がマイナスにならないようにするには?

過去に複数回短期転職をしていたり、パートや派遣社員など短期で職場が変わる経歴が続いている場合、職歴の書き方に工夫が必要になる場合があります。
短期で会社を辞める理由の伝え方
数年勤めてから転職する場合だとしても、ネガティブな動機で転職する人を企業は敬遠しがちです。
短期で転職を繰り返している人はそれ以上に警戒されます。
かといってポジティブすぎるのも考えもの。
逆に疑われてしまうこともありますから要注意です。
例えば「本当にやりたいことを探してチャレンジするうちに転職回数が増えた」みたいなポジティブ理由は、逆にネガティブに取られてしまいます。
だって「うちもチャレンジの一つ?」と思いませんか?
企業にとって採用は投資です。
数ヶ月や1年程度で回収できるものではありません。
100%は無理ですが、できるだけ長期間勤めてパフォーマンスを出して、給与=投資にみあうリターン=売上を出してくれる人材を探しているんです。
不用意な理由づけは絶対NGになりますから、できれば転職エージェントなどのチェックを事前に受けて、希望する会社の求める人材像を知っておくべきです。

パートや派遣で長期間働きていた場合
パートや派遣などの非正規雇用から正社員への転職の場合、あまり細かな職歴の見せ方は損します。
同じ業界会社でポジションが変わるだけなら、在籍期間を一つの職歴として扱えばいいと思います。
仕事の特徴から3〜6ヶ月くらいの期間で職場や会社を変わる「プロジェクト型」であれば、職種でまとめて一つの職歴としてカウントするのも問題ありません。
ただし、直近1〜3年の業務内容や実績については、何をやってどんな結果どうやって出したのかを論理的に説明することが大切。
ここは転職後に期待される結果を出すことができることを証明する場所ですので、話のスジに気をつけて組み立ててくださいね。
よくある短期転職の理由
その他よくある短期転職の理由もご紹介してきます。
人間関係が悪い
転職を決める理由のトップに挙げられるのが人間関係。
誰だって一度は同僚とうまく付き合えない、上司が嫌い、そもそも人付き合いが苦手などの理由で転職を考えたことがあるでしょう。
逆にいうと誰もが感じる不満を我慢できない、対応できないとネガティブに捉えられてしまうリスクにもなります。
プライバシーにも関わるパワハラやセクハラの詳細まで説明する必要はありませんが、自分でコントロールできない理由で退職を選んだのであれば、それをアピールすべきです。
一方、「気に食わない、気が合わないからやめた」ように受け取られるような単純な内容になりやすいなら、退職理由にはしないほうが無難です。
長時間労働が常態化していた
これははっきりと伝えて良い理由です。
ワークライフバランスを取りたいというのは真っ当な理由ですし、理解されやすい原因でもあります。
だからこそ、応募先はホワイト企業を選ぶ必要があります。
自分の目的ややりたいことを実現できる質の高い求人を探してくださいね。
給与や待遇に不満があった
お金の価値観については人それぞれですが、10年経っても年収が100万も上がらない先輩を見てしまうと、いくら会社の経営が安定していたとしても将来が不安に思いますよね。
プライベートでやりたいことや家族の夢のためにはお金も必要。
家が欲しい、子供の教育に投資したい、家族で海外旅行に行きたいなどお金で帰る幸せもたくさんあります。
お金だけが欲しいを全面に出してしまうと引かれやすいと思いますが、営業職ならそれもアリでしょう。
一般職や技術職の場合は「それも」あるけどスキルやキャリアを積みたいからという目的も志望動機を支える大切なパート。
不満をオブラートに包んでアピールするのも戦略です!
体調不良になった
過労や持病で一時的に働けなくなって短期転職せざるを得なかった場合もアピールには注意が必要です。
現時点で問題がないのであれば応募前に健康診断を受けたり医師の診断書をもらって普通に問題なく仕事を継続できることを客観的に証明しておきましょう。
もし通常勤務に自信がない場合は、在宅勤務やフレックス制度のある会社、長期休暇をとりやすい会社など働きやすい職場を用意している企業を応募先として選ぶ必要があります。
家族の介護が必要になった
遠方に住む家族の介護で引越し。仕事も辞めざるを得なかったり常にそばにいて看護しないといけない家族がいる場合も理由としては理解されやすいです。
ただし、健康に問題がある場合同様、普通に働けるならそれをスジを通して説明できること、時短勤務や在宅勤務が希望ならそうした制度を整えている会社選びができるかどうかがポイントになります。
労働条件が募集内容と異なっていた
契約内容と異なる仕事・条件・給料・残業時間などが理由の場合です。
これはもう典型的なブラック企業のパターンが多いと思います。
企業側のウソが原因ですから、ストレートに伝えて良いでしょう。
ただし、次の会社選びはしっかりと企業研究することが大切。
耳障りのいいキャッチコピーや裏付けのないデータにだまされないように、口コミも含めて情報収集してくださいね。
まとめ

ここまでの内容をまとめておきます。
・短期転職にはメリットもデメリットもある
・終身雇用が根強く残る日本ではデメリットになりやすい
・同じ原因で転職を繰り返さないためには準備が大切
・特に生活資金が貯まらないうちに転職するのはリスクが高い
・転職は情報戦。
・職歴の書き方には工夫が必要
短期転職はデメリットばかりに目がいきやすいですが、結局は自分にとって何が幸せか、何があれば満足できるのかを知ることが大切です。
やりたいこと、夢、目標と言い換えても良いかもしれません。
またそれを実現する環境=職場を見つけることもキャリアアップには重要になります。
メリットだけではなく、デメリットも十分に理解した上で次のチャレンジに進んでくださいね。
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